学び直し

自分が大きく変化成長するのには、今までの既成の概念や知識を超える意識改革が必要になる。それは、まるで虫が脱皮するように、今までの殻を脱ぎ捨てることが必要になる。

つい人は、刷り込みから成長とは右肩上がりで斜めに上昇していくものだと思っている。しかし本当はそうではなく、階段のようにブラッシュアップされていくものである。

植物でも新芽の時機、花の時機、実の時機があるように、人生にも四季がある。そして、同じく人の成長にもその時機というものがありその時機時機に必要な壁にぶちあたり、その壁をひとつひとつ乗り越えることで生長していくようなもの。

もしも図で表せば、階段はその段の時は平らであるけれどそのまま進んでいたら壁に中る、そしてその壁をどうにかして乗り越える。今までのやり方、今までの意識では通用しない場所へ移動するようなもの。

今までの方法ややり方が通用しないと自覚することも大切で、いつまでも今までのやり方に固執し、意識改革ができなければ頑張っているのになぜかいつまでも同じ失敗、停滞して諦めるという成長が止まっている感覚に焦るだけで悪循環になる人もいる。

しかし人間は、目に見えやすい目先の業務に埋没しつつ今までの知識で何とかしたいと思うもの、そして今までの能力で乗り切りたいと思うもの、不安や恐怖に克てずどうしても意識を改革することが難しいものである。それは自分を見ているからでもある。

目には見えにくいけれど心眼で捉えておくような、向上心や志、また理念や目標という大きく高いものを目指し日々を真摯に取り組んでいる人はブラッシュアップしやすいもの、それは「壁」というそのものの本質的な姿を正確に心が捉えるからであると思う。

そしてその後の意識改革にもっとも必要なのは心の在り方、「素直さ」であると思う。

素直であるとは周囲と同じ目標の下、自分を優先せず全体と心一体になって取り組むことができ、その中で開かれた関係から、あるがままにすべてを丸ごと受け容れることができる、つまりは自分が抱いている意識の壁も客観的に正しく理解することができ行動するからである。

そうすれば次に必ず「学び直し」の気づきを実感し、すぐに自分の意識を変革するために常に真っ新にしていこうとする捨てる力を得るのであろうと思う。

人は、なかなかその両手に今までの経験実績や自信、自分の地位や立場などをいっぱいに持ってそれを手放そうとはしない、これはエゴがが働いている。

もっと自分よりも大切な人のためにや、自分よりも大事な理念のためにという風に、なるべく自分を感じないようにすることもコツである、自分のテクニックや自分の能力を使おうとするのではなく、自分をより大きなもののために活かそうとしたり使おうとしなければ意識は改革できないからである。

そしてその中でその時機時機に、脱皮するための変わる勇気、つまりは意識を改革するために真っ新に学び直そうとする素直な姿勢がその後の未来を変えていくのであると私は思う。

うまくいかないからと、いつまでも頑なに今までにやり方に戻ろうとするのは決してそれは学び直しをしているのではない。それは単に、今までの方法論を
復習しているだけである。

そうではなくて、新しいことを習得するには、「習うより慣れろ」ではないけれど習慣を味方につけるようにし新しい習慣を決め繰り返し取り組み、新しく学ぶ姿勢を正す、つまりこれが「学び直す」ことなのである。

こういうことは学校では教えない、けれど人生の道では必須のことだ。

仕事も同じく、人生も同じく、時代時代の変化にあわせて自己改革をするコツは掴むことだ。子どもたちの成長をみて、何か知識を詰め込むように刷り込むのではなく人は変わるものだと感動したり習慣を持ったり、人生を好循環、善きものへとマネージメントする力を獲得できるように手本を示すのが大人の役割でもある。

まずは自分自身が、常に壁に気づき乗り越えるように学び直しに素直に真摯に取り組んでいこうと思う。