世界とのパートナーシップ

学びの本質は、何かとの関係性によって成り立つものである。

それはもちろん人との関係をはじめ、物との関係、空間との関係や時間との関係まであらゆるものとの繫がりの中ではじめて自分というものを認識しつつその相手との間によってさらに新たな自分へと磨かれていくのだと思う。

様々なものに正対していく中で、気づき感動し人は成長していく。

そして人はその成長のプロセスの中に、誰と一緒に学ぶのかを選ぶことができる。

今回の海外で研修をしていく中でも、私たち日本人は相手の国の人たちとのパートナーシップをいかに持つかというものがある。一般的には、御互いの国の片思いばかりでなかなか両想いになることはない。

これは人間関係全てに言えることで、親子の道、師弟の道、夫婦の道、仲間との道も同じく、御互いに両想いであるかどうかはお互いが正しくその道理を実践するから成り立つのである。

この道理というものは、相手の問題ではなくすべてを受容しているという自分の距離感の問題になる。

特に離れた距離同士の人たちが、関わり合おうとすれば物理的な問題から言語の問題、文化、価値観の問題と多様にすれ違いが発生してしまうものである。

その距離を超えて関係を築くためには、思いやりの関係をどのように構築していくかということになる。

そしてその基盤となる信頼関係とは、自分が信頼足りうる実践をし続けているかということになる。

当然、人は自分を信頼しない人では他人からは信頼されることはないように、自分が信頼を寄せるからこそ相手から信頼を寄せられるのは人間関係の原理原則である。

自分で決めたパートナーシップの在り方として、何を交流していくかというのは互いに目指す道が同じだからこそその垣根を超えた新しい価値観や新しい境地を共有していくことができるのだと思います。

それは以前私がオランダ訪問で感じた、世界の善いとこ取りといった柔軟な感性が求められていくのだとも思います。

これからの時代は、より世界が身近になることで東西南北の垣根を超えた新しい存在である必要がでてきます。頑固に自分のことや自国のことにばかりにこだわっていてはその感性が鈍ってくるものです。

この新しい存在であるためには、そういう世界の人々と共にこの世界をどのようにしていくかということを互いに尊重し合い、共に仲間として交流し続けることができるような普遍的な人物が世界各国に育っていく必要があります。

人類は、これからも文明を長く発展と繁栄をさせていくためにもそれぞれの生き方を通して新しい存在を育てていくことこそが平和を維持することにも繋がります。

子ども達にはどのような保育や教育が必要なのかは世界を観ていれば感じることができると思います。目先のことに悪戦苦闘し一喜一憂している場合ではなく、長い目で大局的に捉えていくには「育つ」という観点は欠かせません。

これからも自分の土俵で、新時代の世界のパートナーになりうるよう貢献していきたいと思います。