越冬

朝の霜が降りるような大変寒い季節に入り、虫をめっきり見かけなくなったと思っていたら昨日、畑の草刈りをしていてバッタやてんとう虫を見かけました。

虫は変温動物のため、冬の間はあまり動けません。それに餌もなく、それぞれに寒さを凌ぐ智慧を持って越冬します。

例えば、成虫のままの虫では落ち葉の下に隠れたり、腐った木の中にもぐったり、土の中に入り空洞をつくり篭ったり、ありとあらゆるところに隠れては寒さを凌ぎます。

その他には、卵になって殻に守られた中で隠れたり、マイナス20度の中でも、凍らない体液で蛹のままに越冬する虫もいますから冬で死んでしまったわけではなく隠れているのです。

そして春になり、草花や虫たちが活動しだす頃に越冬した虫たちが外界で活躍を再開しだすのです。

その他、冬の草を食べている虫たちもいますし動物たちもいます。畑では、葉っぱには虫食いの痕がたくさん残っていますし、大根などは野ウサギに食べられ、土の中の幼虫はイノシシが食べています。

思い込みで虫や動物を見かけなくなりますが、いなくなったのではなく寒さを凌ぐために隠れて越冬しているのです。

そう考えてみると、冬の間じっとこらえて耐えて忍び春を待つ姿に自然の中にある当たり前の姿を体験します。私達人間は、冬でも春でも夏でも空調設備が整い、食べ物も豊富にある中で暮らしていますからあの虫たちのように必死に越冬する姿はありません。

しかし本来は、冬というものは寒さを凌ぎ耐え忍び春を待つことが自然なのです。厳しい寒い冬があり、暖かな春がある、厳しい暑さの夏があり、穏やかな秋がある。こういう四季の廻りを虫たちや動植物たちがどのように過ごしているかでその智慧を見直せるのです。

敢えて自然に逆らわずに、仮死状態になったりして冬を超える自然順応の姿には学び直せるものがたくさんあります。まだまだ冬の動植物から学べることがたくさんありそうです。

昨日は、てんとう虫やバッタが一生懸命に越冬している姿に頑張って乗り越えてほしいと心から応援したい気持ちが湧いてきました。すべての生きものが一緒に冬を越していきたいと感じたのは、冬の寒さと美しさが引きたててくれるのかもしれません。

木々や土、光も水も、生き物を遺すためにみんな協力しているようにも感じます。いないと思っていたものがいること、ないと思っていたものがあることほど豊かなことはありません。有難うございます。