童心

アナと雪の女王という映画が大ヒットしています。

拝見すると内容もさることながら、ディズニーが温故知新しているところが随所にみられとても参考になりました。時代の変化とともに、その本質は失わずに最先端の技術や世の中のニーズを的確に捉えていくところ、またその作品の背景にある人々の思いなどが映像に投影されていました。

それは私なりの解釈ですが、「童心を忘れない、感動を忘れない、家族愛を忘れない、時代をリードするのを忘れない」、これらに尽きているのではないかと思います。今年はディズニーとのご縁があり、この4つを随所に実感することができました。

刷新していくことや革新していくことは、仕事を楽しんでいるということです。夢を追う仕事という物は、常に夢を追い続けること、初心を忘れないことをいうように思います。人はすぐに形式的な仕事観や自分自身の持つ社会というものの固定概念で仕事を無機質なものに変えてしまうものです。

実際は、やっていることは夢であるのだから夢のように働くというのは生き方そのものを決心した初心のままで常に内省を続けるということかもしれません。実践する本人が子どものような好奇心を持っていなければ、好奇心を引き寄せるような出来事は起きないのかもしれません。

今回の作品は、人間が誰にでも持つ心の傷についての内容でした。

人間というのは、心の傷を負うことでありのままの自分を受け容れることができなくなります。その傷が深ければ深いほどに、自己嫌悪になり自己否定をしてしまうことです。そうなると、自分のような人間は幸せになってはいけないのだと自己抑制し自分を自分で痛めつけたり、自分を自分で追い込んだりと孤独になっていくものです。

子どものむき出しになった純粋無垢な心に傷が入ると、もう誰も傷つけたくないと思ってしまうのでしょう。子どもは考えていませんから何が傷をつけてしまうのか分かっていません、悪気がなかったはずですが大切なものを傷つけてしまった悲しみから自分で自分を責めてしまうのです。

傷が癒えようとすれば癒えるほどに忘れないようにすぐに傷つけるのだから傷跡がしっかりと残ってしまうのでしょう。

その傷は、他の誰かからの愛や自分自身への許しによって得られるのでしょうが今を善くしていこうと努力していくことで少しずつですがその古傷が誇りになっていくように思います。傷を治すというのは、決して傷を消してしまうことではありません。

傷があるからこそ、その傷の御蔭で今はとても強くなったとか、愛せるようになったとか、大事にできるようになったとか、その傷を感謝に換えるほどに善い今にしていこうとすることのように思います。

傷つけた方も、傷つけられた方も、その傷の御蔭で善くなったと思えるようになることがお互いの縁を有難く受け止めることなのかもしれません。なかなかこれはご縁ですが丸ごと受け容れるのは本当に難しいことだと思いますが、時間が経つことで次第に未熟だった自分のことも丸ごと理解できるようになるのかもしれません。

人間の子どものような優しい心は、純粋で純真なものです。

その純粋な純真な心を育て見守るのは、周囲の大人たちの思いやりがあってこそのように思います。子どもが迷い苦しむときに、どのような手を差し伸べることができるか、そこにこそ社會の価値があるようにも思います。

どんな出会いがあるのかワクワクしますが、一つ一つを大切にしていきたいと思います。