信頼の絆を結ぶ~ミマモリング~

人が人と仕事をするとき、何よりも大切にするのは信頼関係です。信頼し合っているからこそ、その絆の信を結んでお互いに目的をやり遂げることができるのです。

先日、ある人が私たちの新商品を導入する際に周りに質問された時に「カグヤさんに騙されたと思ってやっています」と説明しているという話を聴いて、如何に自分たちがその方に信頼されているのかを改めて実感しました。これは言い換えれば、頭ではわからないし、やってみたことがない、それに自分たちには見えていないかもしれない、しかしこの人たちは信頼できるからやってみようと思うという意味です。

騙されたと思っての言葉の背景には、裏切られてもいいほどに信じている人たちだからという意味でもあります。自分たちの実践を観てくれて、本質や真実、志を確かめてくれて、一緒に取り組む決心に至る。

これは本当に有難いことだと思います。

人は何をしているかどうかよりも、結果が出るかどうかよりも、何を最も優先しているかということが大切なことのように思います。

論語に「信なくば立たず」があります。

これはもともと論語の中で軍備と食料と信頼と捨てるとすればどれを捨てますかと弟子の子貢が孔子に尋ねるところで使われている言葉です。それに対して孔子は「食料がなければ人は死ぬが、昔から誰にも死はある。人民は信頼がなければ安定しない(民無信不立)」というような返答をします。

つまりはここで何よりも人間同士に必要なのは信頼なのだということを語ります。

信頼を重んじ、信頼を裏切らないというのは常に自分に嘘をつかず誤魔化さず、正直に真心の実践を積み重ねていくことです。それは結果云々次第ではなく、そのプロセスにどれだけその人物が誠実であったか、どれだけ真摯に一緒に考えたか、自分を忘れるほどに自他一体にその人のために自分を使い切り思いやりを行動に移したかということになります。

単に頭で考えただけでは信頼は持てず、人は心で行動して言葉が一致したときのみ信頼は持てます。そう考えれば、ミマモリングというものも同じくどれだけ行動したかを省みることによってはじめて実感できるものかもしれません。

お客様からの言葉に自分たちが今、取り組んでいることの価値を再確認できます。その激励に応えるためにも、信を強く持ち、信のままに絆を結ぶ実践を高めていきたいと思います。