分かった気になる

人間は集団心理というものを持っており、みんなが当たりまえと思っている情報をそのまま考えずに鵜呑みにしてしまう性質を持っています。特にテレビやニュースなどを見聞きするとそれを現地で自分の感覚で確かめたわけではないのにそのまま真実を見たかのように錯覚します。

これは脳がそのように思い込み、分かった気になってしまう癖を持ってしまうからです。思い返せばこれは幼少期からの教育の刷り込みによって起こるように思います。

教科書をそのまま勉強し、誰かが言っている答えを信じ込まされる。そして正しければ〇で間違えば×。しかし本当にそれが正しいかどうかは自分で実験してはじめて深く理解することができ、それが〇か×かは本当はその人の答えですから誰かに合わせることは分かった気になる意識を刷り込んでいくだけです。

この自分で確かめなくなるという教育は、その後大人になっても影響を与えます。自分で調べなくなり、自分で確かめなくなるという習慣がみんなを思い込みや刷り込みを助長させていくのです。

何でも聞いた話をそのまま鵜呑みにするのは大変危険なことです。誰かが思い込んだことがそれが事実だと信じ込まされれば事実ではないに周りがそれを事実にすり替えてしまいます。そうなると事実ではないことのために、一生懸命にみんながそこにエネルギーをつぎ込み結果がさらに歪んでいくのです。

そうならないためにも、まずは何が本当のことなのかということを自分で考える頭を持ちそして自分自身の五感や行動で現地で確認して調査すること。つまり自分の目や耳、手で触れたもの以外は信じないという感覚が必要だと思うのです。

こういう五感や本能を使わなくなるのが思考停止することであり、自分の感覚を信じずに使わなくなることが楽をすることなのです。

本質を確かめ、定義を定めることに努力をすることが事実や真実を突き詰めていくことであり、みんなが学問を通して本物の社會を創造していくことに参画していくことです。

子どもたちが考えなくならないように、自分の五感を使ってこれからも学び直していきたいと思います。