野生の勘 自然共生の智慧

人間はそもそも自然界の中で生きてきた生きものです。そこには教科書もカーナビやマニュアルなどもないところで自分の野生の勘や直観のようなものを通して行動していたように思います。

ずっと安全な場所などあるわけはなく、みんな油断しないように注意深く生き抜いてきました。その中でも特に危険を事前に察知し、準備を怠らない人物が群れのリーダーになり、人々を導き守ってきました。

そんなリーダーだからこそ、人々は信頼し自分のいのちを共に預けるようになったように思います。

現代では、人間は頂点に君臨し、安全な中で過ごすことが当たり前になってきました。災害の方が滅多に出会わないことになり、運が悪かったと片付けられます。本来は、それは自然では当たり前に起きることでありそれに対する準備や意識を生きものたちは常にアンテナを立てて準備しています。

人間にとって当たり前になっている常識は、すでに自然界では非常識です。それに気づかせるように、自然災害や今回のようなウイルスによる天敵に出会うのです。

こんな時、もっとも大切なのは本来の野生の勘を取り戻し、自分の直観を信じて果敢に行動していくことです。なぜ果敢なのかといえば、それだけ現在の大衆心理や常識が通用しない出来事が次々に起きるなかで真実の行動をしなければならないからです。

その時、周りは変人や過剰などと言われるかもしれませんが自然と共生している側から観ればそれはもっとも当然の行動です。暮らせないところで暮らさない、生き残るために大切な水や火や食料などのある場に移動する。自然界の生き物たちは、何が生き残るための智慧であるのかを自然と共に流転する中で忘れることはありません。

私が古民家で暮らし、自然農をし、自然の火や水を用いて調理するのもこの時の判断基準を見失わないためでもあります。これからの数か月間、人類は自分たちが平和ボケをしていたことに気づくことが次々に起こるでしょう。

私が暮らしフルネスを実践する意味もまた、きっと理解していただけるようになると思います。その時に備えて、多くの人たちを助けられるように今から準備しておきたいと思います。