本律的組織~自他律一体~

組織には自律型の組織と他律型の組織があるように思います。簡単に言えば、自立型は主体的に自らで律することを優先する組織、他律型は受動的に他に律されることを優先される組織であるとも言われます。自律型は自らで責任をもって自らの意志で実行しますから元来から持っている自分の力を発揮しなければなりません。しかし他律型の方は、自分の元来の力を使わなくても周りに合わせていくことで調整していきます。

これは体に置き換えればすぐにわかりますが、体温調節をするのに空調に頼って自分の体を使わずに空調によって行うのか、それとも自らの体に備わっている温度調節機能に頼って行うのか。これを組織でいえば会社に依存して行うのか、それとも自分事として自ら主体的に自立して行うのかということです。体でも自分の元来の力で生きている人はとても元氣で楽しむ気持ちも高いものです。逆に自分に都合のよい便利な環境の中でぬるま湯につかっていたら体も弱るし楽ばかりを求めて怠けてしまいます。あまり自分を怠けさせないことも充実した人生を送るうえで大切なことです。

今の時代は、異常気象でもありますから便利な道具も必要な時には使いますがほどほどにしないとその便利な道具によって身を亡ぼすこともあります。だからこそ自己自律が必要なわけで、常に自らがバランスを保ち続ける必要があるのです。そして自と他というものは、本来は簡単に分かれているものではなく一体であったものです。

この自他一体になるというのは、律することにおいては自他律一体ということです。これを本律と定義してもよいと思います。本律とは、道理とも言い換えれます。道徳道理に従い行動する基準をみんなが持つということです。

自分か相手かという考え方はそもそも道理にズレるものです。全体調和や全体快適といった、すべての生き物は循環し全体とつながり活かされるものですから当然常に全体のことを思いやり自らを律して他を思いやりながら生きていく必要があります。人間には集団をつくるその根幹には「何のために組織をつくるのか」「何のために協力して共に生きるのか」という目的や本質があるのです。

その本質を守り続けるために本律がある。その本律の維持と研鑽が、真に道徳的で自他律一体の組織を醸成するのです。自律とか他律とかどちらがいいとかわるいかとか議論する前に本律がどうなっているのか、よく正対してみる必要があります。

人はまず何のために生きるのか、そして何のために働くのか、それを一人ひとりが自覚していることで律は働き始めます。そのために組織のリーダーは、自ら本質を学び、初心を定め理念を掲げ、本質がブレないように学び続けて精進していく必要があるのです。

謙虚さも素直さもまた、その本律的生き方が顕れたものです。

マニュアルをつくり他律で管理しようとしたり、しつけばかりをして自律で管理しようとしたり、そういうことをする前に自分自身が本質を保っているかを管理する方を優先することで組織もまた本質的になって自他律一体になるのでしょう。

目的を忘れない、初心を忘れないための工夫をみんなで一緒一体になって取り組むことで本律的組織は実現します。引き続き、風土改善の提案を深めていきたいと思います。

  1. コメント

    「律する」ことにおいても「目的」が重要です。「自立」はもちろん大事なことですが、それが自分の都合を優先したものであれば、意味が違ってくるでしょう。やはり「道理」があって「修身」があり、「全体最適」「全体善」があって「仕組み」があるのでしょう。何ごとにおいても、スタートを間違わないようにしたいと思います。

  2. コメント

    今年の夏は例年以上に暑く、身体にこたえます。そんな中でも、蝉はいのちのかぎり鳴き続け、夏の暑ささえも乗り越えているように感じます。抜け殻を見ると新たな自分に変わったように見え、自分自身も蝉と同じように日々成長していけるよう精進していきたいと思います。

  3. コメント

    誰かのため世の中のためと言っても半分は自分のためなのだから、面白がる。園の先生方や両親なども、子どもたちのためと言って自己犠牲が過ぎればそれは本来の心とは違ったものになるのかもしれません。自律や他律の「律」は強制ではなく面白がる感覚であると受け取っていきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>