正面突破とは

いろいろな問題が増えてくると、その問題を避けたいと無意識に心が感じるものです。すると、どこかいい方法がないかと方法論ばかりを探して少し試したらこれではないと避けているうちに八方ふさがりになってくるものです。

これは自分が現実逃避をしている証拠であり、目の前の困難を乗り越えるために自分にとって不都合なことが多いために何かもっともよい方法がないかと探しているということでもあります。

しかし実際に物事を直視すると、現実には正面突破しかないこともあります。つまりは活路というものは、逃げないと覚悟を決めてなければ活かす道も出てこないということです。

この正面突破というものは、時間がかかっても本気で取り組むという覚悟に似ています。自分が苦手だと思っていたり、自分に向いていないと思っていたり、自分ではできないと決めつけていたり、過去の様々な失敗や苦手意識からどうしても脇道や裏道ばかりを通ろうとしてしまうものです。しかしその道しかないと現実を直視するとき、人は活路が拓けるように思います。

言い換えるのなら、「改善」できるということです。

改善を続けていくことは本当に根気がいることですし忍耐がいるものです。しかし同時に、改善を続けていくことは成長を続けていくであり、学び続けていくことです。改善がないというのは学びがないといっても過言ではありません。

だからこそ学び続けていくことで変化し、変化し続けることで今を刷新して自分の視座をさらに高めていくことができます。人は時として、背中を押されることでしか動けないことがあります。その一つは、応援であったり、その一つは、危機感であったり、その一つは、誰かのためにという思いであったり、それぞれです。

しかしそのどれかがあるのなら、人は成長を已まず変化を創造し続けるリーダーになっていきます。リーダーの潔さにはこの覚悟が備わっているのです。

孟子に「天のまさに大任をこの人に降くださんとするや、必ずまずその心志を苦しめ、その筋骨を労し、その体膚を餓えしめ、その身を空乏くうぼうにし、行いにはその為すところを仏乱す」(『孟子』)とあります。

非常に困難な時、精神的に苦しいときこそ、死中に活を見出すチャンスであり、その時こそ「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」ということでしょう。自分自身に執着せずに、正面突破する覚悟をもって改善に向き合っていきたいと思います。

  1. コメント

    「良薬は口に苦し」と言いますが、いくら誤魔化しながら対処療法を取ったとしても、本当に治そうと思ったら、口に入れ飲み込まなければならないことを感じます。何とか一番避けたいところは、最初から近づこうともしませんが。結局そうなるのかということもあります。ただ、日々の中では日頃から改善していくこと、小さな変化でたわいもないことと思わず、今日より少しでもよくしていくということを大事にしていきたいと思います。

  2. コメント

    「もっといい方法を探す」という発想は、楽をしたり逃げになったりすることがあります。また「策士策に溺れる」とも言いますが、「策に頼る」という発想自体が生き方としては、まだまだ弱いのかもしれません。限界突破で問われるは、「方法」ではなく、「姿勢」であり「覚悟」なのでしょう。「身を捨てる覚悟」を常に養っておくことが必要なようです。

  3. コメント

    正面突破とは退路を断つことよりも力強く、それは道を探す生き方ではなく道を自ら切り拓いていく生き方のように感じます。道筋があった方が歩みやすいものですが、それはゴールに向かってまっしぐらな歩みであり自ら拓いていく楽しさは味わい辛いのかもしれません。歩むプロセスを大事にしていきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です