リーダーの定義とチーム観

時代の変化と共にリーダーの定義も変わっています。一概にリーダーといっても、その時代の特徴であるリーダーシップもチーム観と共に発展していきますから変化が已みません。

つまりチームの概念自体が発達発展し、時代の変化、社会の変化で人類の進化共に変わっていきますからそれだけリーダーや個々の役割も変わっていくのです。

最近、内閣府から科学技術基本計画の中で「Society 5.0」が提唱されました。これは狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)といった人類がこれまで歩んできた社会に次ぐ第5の新たな社会を、デジタル革新、イノベーションを最大限活用して実現するという意味で「Society 5.0(ソサエティー5.0)」と定義しています。

具体的にはSociety 5.0とは情報社会(Society 4.0)に続く、少し先の未来の社会の姿を表現したものです。これからの人類のサイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)をAI・ロボット・IoT(モノのインターネット)などの活用によって連携できるシステムを実現すること。それにより、AIやロボットに管理されるのではなく、一人ひとりが生き生きと暮らせる人間中心の社会がSociety 5.0としたのです。

これも一つの変化ですが、一人一人がイキイキ暮らせる人間中心の社会は、個別に好き勝手する社会ではないことは明らかです。多様性を維持しながら如何にみんなで居心地の善い社會にしていくか、それを実現するにはそれに相応しい人類のチーム観も発達していかなければなりません。

科学や文明と、生き方や文化といったものは両輪です。そしてその道具としての科学や文明よりも、生き方や文化といった命の根本や根源が優先されていることが過去の歴史を洞察してみてもっとも好循環が続くことは自明の理です。

だからこそ今の時代のチーム観を見直す必要があるし、新しい時代のリーダー像やリーダーの定義を学び直す必要があるのです。

これからの時代、「場」を育てるリーダーが本物のリーダーになります。そして「間」や「和」を扱い、人々だけではなく自然との調和をはじめ、あらゆるものの存在を活かす人物が新しい時代のチーム実現させます。

まさに日本人の先祖、聖徳太子や菅原道真をはじめ日本をここまで導いてきたリーダーたちの理念に共通するものがここでも顕現しています。よく歴史を学び直し、何がリーダーの資質であるのか、そして徳とは何か、もう一度、人類はチーム観からそれを紐解いて本質にたどり着くことで新しい時代が拓いていくように感じます。

子どもたちのためにも、どのようなチームを実現させるか。その実証実験に私たちの社も挑戦し、新しい時代の幕開けに貢献していきたいと思います。

  1. コメント

    「組織は経営の手段である」と言いますが、その「組織」が変えられず、「組織に合わせた経営」を余儀なくされているケースが多いようです。そこでは「経営幹部」や「管理職」と自らを定義づける人たちが、相変わらずの意思決定を行っているのでしょう。時代が変わり、役割が変わるときは、まずその「定義」を変える必要があります。それには、「呼び名」から一新することも有効なのではないでしょうか。

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