理念や初心を受け継いでいく

私たちが今、この世に存在するというのは代々、このいのちを繋いできてくださったご先祖様がいるということになります。そのご先祖様たちは、この期間、様々な困難や幸福と出会い、あらゆる体験をして子孫に願いを引き継いできました。

そこには目には観えないような理念があり、代々受け継がれてきた初心というものがあります。目には観えないというのが特徴で、それは本能的に直観的に私たちの心身の深いところにいつも存在したまま眠っています。

それを毎回確認しながら、ご先祖様の大切にしてきた理念や初心を現代に甦生させていくことで私たちは最初から始まった物語の続きを体験し体現し続けているということになります。

つい私個人の発想からは、目に見える範囲内でしか物事を考えなくなりますが本当は偉大な使命や役割がありそれを果たそうと子孫たちに想いや願い、祈りとして継いでもらっているということになります。

そう考えてみると、形あるものを受け継いでほしいとご先祖様は思うのでしょうか。もしも私がご先祖の一人になるのなら形よりも大切な理念や目的、初心を受け継いでほしいと思うのではないかと思うのです。

なぜなら時代と共に形あるものは必ずいつかは喪失します。それがこの世の理であり、歴史が証明しています。しかし人類が滅ばないのは、その理念を受け継いでくれる人たちが現れているからです。ひょっとすると、それは直接の血縁者ではないかもしれません。時として外国人であるかもしれません。あるいは、職業、年齢、男女なども関係ないかもしれません。

しかし確かに、その想いを受け継いでくれる人がいる。

その御蔭で、私たち人類は今でもあらゆる文化の恩恵を享受されこの世で智慧と深い愛情をいただき続けていくことができているのです。

時代はますます変わります。そして私もまたこの時代の世代の一人であり、いつかは死にます。それまでの間に、どう役割を果たしていくか。そこには必ず理念や初心の伝承の力が入ります。

子どもたちに、この理念や初心を受け継いでいくことの大切さを伝承していきたいと思います。

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