心を磨く人

先日、久しぶりに那覇にある沖縄教育出版社を訪問するご縁がありました。社内はとても落ち着いていて居心地の善い空気が流れていました。「一人ひとりが輝く経営」を理念に掲げ、それぞれが心を寄せながら個性を発揮して働く姿に平和を感じます。

沖縄に行くと特に「平和」への祈りを感じますが、会社を経営しながら自分たちの生き方を磨き平和に貢献するために様々な実践に取り組む社風には学ばせていただくことばかりです。

特に印象に残ったのは、社内で最も高齢(75歳)で今も最前線でご活躍の方の御話しをお聴きしたことでした。その方は、以前会社で発刊されている新聞で紹介されており知っていたのですがお話を聴いて徳の高さを実感しました。

人は学ぶ意欲があることは素直さの顕れでもあります。素直であるからこそ学びたいと思うのであり、一生涯学びたいという心をもっている人は働く仕合せを感じている人だと感じます。

人間は周りからどう思われるかや評価されるかを基準にして選択肢ばかりを求めていたら今に生きることができません。今に生きることこそ素直な姿であり、今与えられていることに一所懸命に学んでいれば自ずから自分に与えられた使命を感じて仕合せを得られるからです。

心の健康というものは、生き方を直すことであり生き方を正すことです。正直ともいいますが、自他に正直に心を開いて素直に学んでいる人は謙虚であり成長を已めません。それは年齢の問題ではなく、生き方の問題だということの証明なのです。

私たちの沖縄に来た理由とそのお仕事の内容の話をすると、「沖縄を創りに来てくださったのですね、ありがとうございます」と御礼を仰られました。その視点や観点にも徳を感じますが、それよりも真摯に日々の実践に取り組んでおられる姿勢そのものを拝見し私自身まだまだ精進しなければと恥ずかしい思いになりました。

何かをやったからや何かをやるからいいのではなく、誰が見ていようが見ていまいが自分の本分に正直取り組んでいく、心を磨いていくその生き方そのものが美しいと思うからです。

沖縄教育出版社には心を磨く風土文化が育っており、存在自体に有難さを感じました。私たちの会社は魂を磨く風土文化ですが、心と魂を切磋琢磨させていただけるご縁に感謝し、私たちも迷わずに子ども第一義の理念を省みて子どもたちの未来のために仲間と一緒に一期一会の作品を育てていきたいと思います。

ありがとうございました。

  1. コメント

    世の中には、「要領のいい人」もいれば「愚直の人」もいます。「要領のいい人」は「仕事」だけではなく「学び」においてもスマートですが、そこには「生き方の真実」が見えません。一方、「愚直の人」はすべてにおいて、自分に真実な道を、正直にひたすらに、そして素直に歩んでいます。そのような「ひたすらな真実」を生きたいものです。

  2. コメント

    以前伺った時のあの熱気は今でも鮮明で、掃除から始まり、朝礼の工夫もあのご縁をきっかけに今のカグヤの風土作りに繋がっていることを感じます。そして、あのご縁を導いて下さった方へも改めて感謝の念が湧いてきます。沖縄と遠く離れた地ですが心の交流、磨き合いが出来ている有り難さを忘れず、心を磨き続けて行きたいと思います。

  3. コメント

    最近は改めて、見守る保育の本を読んでみたりと、「保育」を学びなおしています。それは、生き方や働き方などのマネジメントモデルとしての姿や深さが「保育」の中にあるように感じるからです。大人も子どももわけないという意味では、自分の生き方や働き方ばかりを追求するのではなく、「保育」を学び、深めていく中に道があるようにも感じています。「保育」が楽しいのは仕事だからではなく、子どもや保育から生きる指針・働く指針を学べるからのように感じます。

  4. コメント

    「沖縄を創りに来てくださったのですね」という言葉を返されたというお話を聴いた際に、直接お会いしている訳ではありませんが頭を下げたい気持ちになりました。相手の働きをどのように観るか、その眼差しや受け取り方は聴福人のようであり、信じられていることに励まされる思いがします。濁りなくそのものが観えるように自分自身も心を磨いていきたいと思います。

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