発見とブランディング

ものの観方というのは、その時の問題意識次第でどうにでも発見していくことができます。

どれだけたくさんの問題意識を持っているかで、一つのことを見ても一つだけを観ていないといこともできるのです。

例えば、先日のドイツ視察でも同じ施設見学をしますが自分がどのような問題意識を持つのかで観ているものは全く異なります。もちろん見る人でも違いますが、それだけではなく観る人の問題意識の量や質で無限に観え方は持てるのです。

つまり自分が日頃からどのような問いを持ち続けているかで発見していくものは異なるのです。だからこそ、その問いを持つ人たちとの同行での発見がすぐに互いの智慧になっていくように思います。

また同時に、自分自身がどれだけの問題意識と危機感があるかで情報の質量は変わってきます。本気で悩んでいればいるほど、上質な情報が入手できますし、心懸けがどのようになっているかでその観得るものも善くなるのです。

先日、ドイツ視察ではたくさんの発見があり持ち帰りましたが、自然のめぐりのこと、ふり返り響くこと、リアルというものの実験を含めて、せっかくドイツにまでいくのだからと五感を澄ませていたら発見ばかりがあった旅でした。

これも日頃の本気の問題意識が自分を助けてくださっているのだと思います。
如何に本気で実現させようと思っているか、危機感があるかで、心はいつも自分を助けます。

つまり発見があるというのは、そもそもそういうものを探しているということです。
自分が何を探しているのか、何を探そうとするのか、それが「問い」です。

問いがあるというのは、本来ないものを探しているのではなくあると信じているのです。
この差に発見発掘の本質があるのです。

先日のドイツ視察では、大変人気がある施設を視察することができました。

その施設の特徴は、ものや配置が雑然としておらず統一感と調和があり、配置も含めてとてもこだわりが明確に顕現されているように感じました。そこでは、リストを現場から集めてそれを運営メンバーで長期的に合致するものを探し出し配置しているとのことでした。

行き当たりばったりで物を揃えるのではなく、正しい順序、何のためか、どうすれば全体のビジョンやデザインに適うものができるかと、部分最適ではなく全体最適のために取り組むのです。

シンプルさというものは、長い時間をかけて余計なものをそぎ落としてできるものです。
そしてそれは、本物に近づけるという言い方もします。

どこに本物があるのかを発見するという旅路は、一生をかけて行っていくものです。
改善というものの本質は、シンプルにすることと同義であるのでしょう。

一緒に進めていく仲間がいることで、智慧も創意も工夫が生まれていくように思います。
問題意識を共に持ち合う人がいることが、道の友かもしれません。
有難いことです。

これからリブランディングについて本格的な取り組みがはじまります。