生き方を換える

人はそれぞれに生き方といった自分の習慣を持っています。今までどんな生き方をしてきたかがその人の生き様ですが、その生き様が働き方や生活の仕方、思考、行動のあらゆるものを決めているとも言えます。

自分がどのように行動するか、いわばそれは日々の行動パターンや思考パターンなどが習慣になりそれが生き方になっているということです。その習慣が身に付いてしまうと、自分の習慣に従って人生もつくられていくものです。

人生には、前進か後退しかなく中間はないという言葉があります。地球が廻るように日々は循環していますから止まれば下がり、歩めば進むだけですから確かにじっとしていることは後退になります。自分の生き方も同じで、そのままにしていたらそのうち時代に合わなくなったり周りの環境に順応しなくなっていくものです。

また場合によってはいつも悪循環になる人と、好循環になる人がいますがこれも生き方の癖、習慣が決めているとも言えます。例えば、何でも先延ばしにしたり、言い訳をしたり、迷ってばかりいたり、周りの目を気にしたり、比較や正解探し、自分の都合ばかりを優先したり我儘だったりする生き方は悪循環になることが多く、そのことから不自然なことの揺り戻しで苦労することがあります。そういう自分の悪循環の流れを断ち切るには、今までの習慣、生活習慣を変えていくしかありません。自分の生活習慣が変われば意識が変わり、意識が変われば人生が変わっていくからです。

基本的生活習慣を変えるというのは、今まで早起きできない人が早起きして朝練をしたり、遅刻ばかりする人が時間を厳守できるようにしたり、食べ過ぎを腹八分目で止めるようにしたりと、ちょっとした変化ですがこの生活習慣が変わることでその人の人生の癖もまた変化し生き方が変わっていきます。

生き方が変われば自ずから働き方も変わりますし、逆に働き方から変えていくことで生き方を変えることができるものです。それを分けて考えて、生き方はそのままでも仕事だけはなんとかやり過ごそうと思ってもその人の習慣が変わっているわけではありませんからその癖によってまた仕事にも影響が出てしまうものです。

人生は生き方と働き方の両輪をどう実践によって一致させていくか、それは人生そのものを本来の目指す理想や本来の目的といっ初心に近づけるために必要なことです。理想や初心がないのなら、習慣を変えてまで自分を変えようとはしなくてもいいのですが、今までの生き方がその理想や初心に反する習慣を身に着けてしまっているのならばそれを新たな習慣で上書きしていくしかありません。

習慣は第二の天性とも言いますが、習慣が変わらないのに自分の生き方や働き方、考え方や行動の仕方が変わっていくことはありません。習慣を変えるというのは、自分の生き方を見つめる一つのバロメーターです。習慣を変えることを恐れる人は、今までの生き方を変えることを恐れる人です。

変わろうと決めることがあったなら、それを実践に換えて粛々と習慣になるまで継続したものだけが新しい人生を手に入れるのかもしれません。習慣と向き合うには、自分のパターンを分析しそのパターンを見つめそのパターンを変えてみると今までとは異なった感覚に出会います。その異なった感覚を持ち続けてそれが普通になるまで遣りきることができればその人は変わります。違和感があるうちは、まだ受け容れていない証拠ですから当たり前になるまで実践できるかどうかが生き方を変えるキーポイントなのでしょう。

周りが合わせてくれないと嘆く前に、自分が実践により生き方を変えたどうかを見つめることが自分を変えて世界を変えていく方法なのかもしれません。子ども達のためにも、悪循環を改善し好循環になるような新たな実践と習慣に取り組んでいきたいと思います。