菖蒲の力

先日から湯屋を深めている中で東大寺再建に要する材木調達に従事した人々の保養のために重源上人が創始した石風呂が日本的サウナの起源に近いように感じています。

この石風呂は、石積みや岩窟の空洞を利用したサウナのような熱気浴施設です。その石を薪などで温めてその上に薬草を敷いてむしろを置き、中に入り湯気によって身体を癒します。

材木調達では怪我や事故が多かったため、施浴として開発されたものです。東大寺再建を苦しみではなく、人々の仕合せを願い行う聖武天皇の理念を重源上人は実践したことになります。

その中の薬草の一つに、菖蒲があります。

この菖蒲は、端午の節句などでも菖蒲湯にして今でも風呂につかる文化が残っています。菖蒲湯はその香りによって悪疫を退散させ、菖蒲湯は薬草を入れた温水浴としての民間療法となりこれが年中行事に結びついたとされます。同様の例として冬至の日のゆず湯があります。

薬効としては、ウィキペディアにはこうあります。

「菖蒲にはアサロンオイゲノールという精油成分が多く含まれている。腰痛神経痛を和らげる効果が期待できる店頭で売られている菖蒲は葉の部分が多いが、血行促進や保湿効果の薬効がある精油成分はの部分にあるので、それを望む場合は漢方薬局で相談するとよいまた、菖蒲には独特の香りがある。菖蒲湯にはアロマセラピー効果もあり、心身ともリラックスすることを期待できる」

この菖蒲を、むしろの下に敷くことで体調を整えたのがわかります。特にこの初夏や梅雨の時期は、季節の急激な変化で気温差や雨にうたれることから体調を崩します。その時に、菖蒲の力を借りて身体を回復させより免疫を高めて仕事に取り組むことで元氣を蓄えていたのでしょう。

遠赤外線や間接的な穏やかなぬくもりとこの薬効によって心身を癒すことが、善い仕事、善い暮らし、善い思想を場に創造したのでしょう。

子どもたちのためにもむかしの智慧を復古起新して伝承の価値を実践していきたいと思います。

  1. コメント

    日本食はもともと「薬膳」である、と言われます。「その土地のもの」を食したり、「旬のもの」をいただいたりすることで、その効果はさらに高まったようです。さらに、「草花」にもたくさんの「薬効」が認められています。粉にしたり煎じて飲んだり、皮膚に張り付けたり、お風呂に入れたりとその使い方もそれぞれです。大自然は、このようなものまで用意してくれていたということに感謝すると同時に、それを発見して実用化した先人たちの努力と智慧にも驚かされます。

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