真艫な生き方

昨日から郷里で不思議な出会いをしています。この方は、私の親友の親友で今暮らしている私の場所からとても近いところに実家があります。日頃は東京に住んでいて年に1回ほど帰ってくるそうです。

真っすぐで正面から取り組まれている方で、子どもの貧困の問題をはじめ親切を巡らせるような豊かな活動をしています。規模も大きく、たくさんの方々に喜びを与えておられます。

最初はヒッチハイクによって人間のことや価値観のこと、幸福とは何かということに気づいたといいます。その時に人から親切にしていただいた恩で一生分をいただいたので残りの人生を恩返しをしていきたいと思ったそうです、そして本当の自分が何者かを知り、その何ものかになるために、誰もやっていないことを毎年2つほど取り組むと決心しその中の一つが今の事業に結ばれたそうです。最初の動機は、やってみようという気軽な挑戦だったものが理念を定めて自分を鍛え、しっかりした組織になり活動が発展しています。

人生というのは、一隻の舟に似ています。舟を浮かべ、それが風に吹かれ水に流され辿り着いたところまでの物語です。その舟の舵取りは自分ですが、どのように流れるかは生き方が決めるものです。この方は、人生の風をまともに受けてはそのまま進むがままに日々を歩んでおられました。ご縁を大切にするというのは、自分に吹いている風を信じてその風に任せて歩んでいくことに似ているのかもしれません。

人によっては上手に舵取りができる人もいれば、そうではない人もいます。しかし、どのようなところに流れ流されていくのはその配置と舟そのものに影響があることはわかります。

舟には「まとも」という言葉があります。この言葉は、真艫(まとも)というのが意味でこれは舟の後ろからの方向といいます。つまり風を真艫に受けるというのは、舟を後方、その舟の船尾の正面から真っすぐ受けるということです。

どのような受け方をしたかは、その舟の進み方でも変わります。人によって風も流れも舟も異なるからこそ、どれだけ人生をまともに生きたかということはとても大切なことのように思います。

この出会いやご縁がこの後にどう結ばれていくのか、私もまともに生きていけるように宇宙や自然から吹いてくる風を受けて素直に精進していきたいと思います。

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