質を高める~成長の原点~

人は自分の価値観の中で正しいか正しくないかを分別します。しかしその分別に質はどのように関係しているのかまで考えることはなかなかありません。如何に質を高めるかという発想はプロフェッショナルの証拠でもあります。

本質的かどうかという議論があります。

これは物事を行うのに自分流や自分勝手に仕事をする人と、如何に質を高めようかと仕事をする人がいます。前者は、自分だけにしかわかりませんから世間からの評価を気にしていればある程度は済んできます。しかし後者は、品質はどうかと常に確認するために本質に近づくまで諦めません。つまり前者は誰かとの比較で平均から上とか下かとを基準に妥協ができても後者は一切の妥協ができません。

人は常にどの高みで物事に取り組むのかで成長が決まります。自分の品質が果たして本質本物であったか、本当に根本の問題を解決するものであったか、繰り返し内省し自分を成長させるのです。

成長が止まっている人というのは「質を高めよう」という気持ちがありません。やることをやっているかどうか、一般的にやれたかどうかが大事になります。これは今までの教育の刷り込みで評価されるレベルを知っているだけで、それでは質を高めることはできません。

質を高めるには、本質に徹底的にこだわる必要があります。そこには理念が必要です。理念に対してどこまで本気で取り組めたのか、一切の妥協なく真摯に向き合ってやり遂げたのか、そして改善をしたのかということです。

人は自分勝手にしているときが最も磨かれないのかもしれません。世間の評価に晒されたり真実を客観的にみて照会されたとき、はじめて自分の取り組んだことがどの程度の価値があったのかに気づくからです。

その基準を理念や本質にするのなら、自分の実力がはっきりと観えてくるのです。
だから本物は甘えがなく、真摯にもっとできるようになろうと絶えず努力します。

理念を行う仕事というのは、理念の高みに合わせてこそ理念の取り組みになります。自分への甘さから自分の高さに合わせてしまうと本末転倒することもあります。本当に理念に沿った一日であったか、初心を忘れていないか、本質的であったか、常に自問自答をし素直に正直に実践第一で取り組んでいきたいと思います。