気候変動と謙虚さ

先日、世界気象機関(WMO)などが今年7月が観測史上最も暑い月となるとの見通しを示し「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と警告されました。

世界ではこの観測史上最大のあらゆる気候変動が発生していて、特に今夏においては生活するのに限界を感じるほどの猛暑日や熱波が続いています。落雷も過去にないほどの巨大で地響きがあり、水害も雨の量をみてもかつてないほどです。台風をはじめこれにもし火山の噴火や地震が加わったらと思ったらぞっとします。

そう思うと、私たちの住む地球はこの気候変動に対してどのように対応しようとしているのか。この気候変動には、太陽をはじめ銀河系、宇宙との関係もあります。ある一定の周期で、気候変動は常に発生してきています。同時に、人災ともいえる温室効果ガスによる環境破壊。これはガスだけの問題ではなく、あらゆる場所を人工物にし生態系が失われたことによる悪循環による地球のゆるやかな自浄効果の遮断でもあります。

自然に対する謙虚さを失うことによる気候変動は恐ろしいものです。

もともと人類は、気候変動ということにとても敏感でした。自然との共生の中で、雨が降らないことへの恐怖や逆に太陽が現れない恐怖、長雨による問題や熱波による問題で何度も食糧危機を体験してその怖さを身をもって実感してきました。

ここ数十年の間、私たちは気候の変動には対応できるほどに科学の力で一時的に乗り越えたようにふるまってきましたが実際には自然の猛威の前にはなすすべもありません。

以前、東日本大震災の津波によって目覚めた人たちがたくさんいました。そこから自然への畏敬を思い出し生き方を換えた人たちです。私もその一人ですが、今もあの時の自然のメッセージを忘れることはありません。

人間は環境に適応する存在ですが、もっとも忘れてはならないのは初心でありいつまでもその時のメッセージを持ち続けて油断なく実践を続けていくことだと思います。暮らしフルネスも、今では一つの幸福論のようにしていますが本来は子孫のために如何に知恵を伝承して継承していくかを実践によって取り組むものです。

自然の前では私たちはとても小さな存在です。私たちにできることは、小手先の科学に胡坐をかくことではなく運を高めるために謙虚さを磨くことだと感じます。

子孫のためにも、日々に気候変動のメッセージを真摯に受け止めながら感謝で歩んでいきたいと思います。