素直は聴くこと

昨日、ある高校で一円対話を行いましたが高校生たちの話す言葉に改めて素直であることの素晴らしさを感じました。素直さというのは、物事の実相が観える心のことです。本来人は自分の思い込みといった価値観のフィルターを通さずに澄んだ眼で観通すことができるのなら心の美しさを知り有り難い感謝の心に満たされるものです。

しかし実際は、感謝の心を忘れ自分の思いばかりに固執するとそのうち感情の呑まれ価値観の色眼鏡で相手や周りのことをみて自分の心配に終始していくものです。日頃からそうならないように常に「聴く」という訓練を行うことで修養していくことも自分との付き合いの中では大切なことだと思います。

思い込みの強さというのはこだわりの強さとも言えます。それは確かに何かを信じて思い込み行動するという創造性という意味では長所になりますが、逆に短所だと自分勝手に思い込み相手のことを考えずに猪突猛進してしまうといった欠点にもなります。

長所と短所は表裏一体ですから、長所を伸ばし短所はカバーすることで人は素直さを取り戻すことができるように思います。一つは周りの人を信頼して自分の弱みをカバーして強みに特化して貢献していくことです。それは共生と貢献といった互生関係を持つ植物たちのように御互いの持ち味を仲間の中で活かせば何も悪いことは起きません。自分の持ち味を知り、そして仲間の持ち味を知り、その御互いの持ち味を知る人たちは長所を活かし強みを伸ばします。

そして個々人としてはやはり素直の修養が必要だと思います。言い換えるのならば、感謝の心を忘れずに謙虚になること。まずは感謝をし自分が思い込んでいないか、自分が何か間違っているのではないかと周囲の声に素直に耳を傾けているか、そうやって自分が頑固に固執しないよう、柔軟に素直になるようにと日々に訓練を怠らないようにするのです。

人は思い込みが入れば、話を聴くのが嫌になります。そうやって感情的になって好悪感情が入り込んでくればくるほどに思い込みはより激しく荒ぶってきます。感情は思い込みという火に薪をくべていくようなものですから落ち着くまでは火が消えることはありません。

しかし一円対話のように改めて周りの人たちが本心から何を思っているのかをみんなで傾聴し共感し受容するのなら自ずから感謝が発生してきます。そして感謝までたどり着けば、それぞれに自らの自分のことを反省し謙虚に素直に改善していこうという気持ちになり御互いの心と感情が洗い清められ素直になっていくのです。

もっとも人間関係において気を付けるべきは「思い込みで見ない」ということでしょう。

コミュニケーションの本質は、自分が思い込まないために行うものでもあります。思い込みは御互いの不幸を呼び込みます。思い込まないためにも本心本音が語り合える距離感、錆びない関係、御互いに手入れをし続ける努力を怠らないことのように思います。それは常に素直になるために「聴く」ことが先であると私は思います。そういう意味では私はまだまだ本当に反省することばかりで改めて自戒をして精進したいと思います。

社會に入るというのは決して一人では生きてはいけないことを自覚することですから、常に社會の尊い一員であることを忘れず感謝の基盤に素直で謙虚な日々を一円対話の実践を通じて私も磨いていきたいと思います。子ども達には仕合わせに生きる素直な感性、謙虚な真心に触れて人々が安心して生きていける社會を譲っていきたいと思います。