人生を育てる

先日、あるコンサルティングを行っている園で研修を行いました。

そこはもう6年以上前から一緒に理念を策定し取り組み、実践を共にしているのですが一心協力して日々の保育に精進しています。いつもお会いしていくたびに皆さんが思想的にも技術的にも、また人間的にも全てにおいて大成していきていることに気づけます。

それもそこの皆さんが素直に学び続ける姿勢をいつまでも維持しているからです。先日も変化も学びも自分からするものであることをよく理解してくださっていました。子どもを見守るとは一体何なのかを、皆さんがよく日頃から保育で実践なさっている姿に改めて感心いたしました。

人はまず、反省をよくできる人が伸びる人のように思います。

自分が理に反することから様々な事件が起きて自分にとって難儀なことが発生してもそこから学ぶ人と学ばない人がいるのは事実です。学ばない人は、繰り返し似たようなことがいつまでも発生してはそこから後悔はしても正しく反省ができないのです。

それとは別に、毎回、正しく反省できる人は、自分が何が道理に反したのか、何が筋道に逆らったのかを深く掘り下げ自己観照ができ、そこからはじめて自分の生き方を変えることができるようになるのです。

人は成長していく方を選ぶという言葉を聞いたことがあります。

それは学び直せる方を選択していくと言い直してもいいように思います。この「直」という字は、毎回、自分が正しい方へと転じていく、本質や道理に照らして自分の方を変えていくということがいつもできるという意味であろうと思います。

それをいつもの日常の中で行うことができて「素」、素養の素が入ることで素直とも言うのでしょう。日々は変化するかしないかの連続であろうと思います。しかし、有難いのは必ず変化というのは起こりますし変化はこの世の常であり、これこそが私たちを学ばせて成長させていくのです。

人は結果を選ばず、生き方や学びを選ぶというのは勇気のいる事です。

しかしそれでも遣りたいと思う人だけが、ビジョンを持ち、夢を実現していく充実な生き方を全うしていかれるのでしょう。

常に、「自分は何のために此処にいるのか」「天は何をお望みか」を自問自答し内省し、焦らずじっくりと自ずから己の人生を育てていきたいと思います。