歴史と文化から学び直す

昨日は、白駒ひとみさんが主催する和ごころ大学で講演をしてきました。日本の歴史や文化から様々なことを学びなおしておられる方々とのお話は心地よいお時間になりました。講演の前後でも、国家君が代の話や、知覧や沖縄の話など、深めたことをお聞きしているとどれも生きた歴史であることを感じます。

そもそも歴史というのは、今の時代はどこか過ぎ去ったもの、終わったものという認識があります。しかし実際は、終わったものではなく今も歴史をつくっている最中ですから歴史は私たちが担っているのです。その歴史をどう学び、今をどう変えるのかというのは本来は私たちこの時代に生を受けた人たちの本当の使命であるということです。

過ぎ去った過去に対して、いかに内省し、それを見つめなおし今をどう変えていくか。そして、何を変えて何を変えてはいけないか。それを悟るのもまた歴史を学ぶ醍醐味でもあります。そして歴史は、今の私がどのような成り立ちでこうなっているのか。そして世界が何処からきて何処に向かうのかもわかります。

つまり人類にとっての先輩は、まさに歴史でありその先輩から文化や伝統を学ぶことで同この世でふるまうことが大切なのかを学んでいくのです。

先人の知恵や先輩の生き方、その中にこそ本物の歴史や文化は息づいています。それもまた徳の一つでしょう。そして学ぶということは、すぐに実践をするということですから私たちは歴史を学ぶために歴史をつくり続けなければなりません。

今、私は英彦山の宿坊を甦生していますがその御陰様で今まで知らなかった歴史、何を変えて何を変えないかも学んでいます。また歴史をつくる仲間たちとのご縁も広がっています。

時は静かに地下水脈のように悠久に流れていますが、それを掘り起こす井戸のようにみんなで歴史を深堀ればまたその水脈は地上の川として道をつくります。

小さな一歩かもしれませんが、これからも子どもたちのためにも歴史や文化を甦生し続けていきたいと思います。