日本人の原点

改めて、お米というものを深めていますが改めて私たちはこの当たり前にお米が食べられることに感謝すべきであることがわかります。そのそもの日本での稲作のはじまりは日本神話に登場する瓊瓊杵尊だといいます。もともと天照大御神から渡された稲を瓊瓊杵尊が植えたところ稲が実り豊作となるというものです。

実際の歴史では米の栽培は約1万5千年前にアジアの東南部地域であるインドのアッサム地方、中国南部雲南省からタイ、ミャンマーあたりで始まったと考えられているといいます。インドのシヴァ神などが合体した大黒天などもお米の神様とされているのもわかります。

他にもお米の神様は七福人であるとか、大国主命の御子神七人とか、「水、土、風、虫、太陽、雲、作り手」の七人であるとも言われます。

もともと元氣という字もあるように、そこには米の力宿っているという意味の字があてられます。この多くの神様が宿るお米は、私たちにご神氣を与える存在として何千年も前から大切にされてきました。

長い時間をかけて、私たちの身体はお米を食べてきたからこそ、そのお米を神様のように大切にお祀りして食べ続けてきたのでしょう。

そういう意味でも、当たり前ではないことを忘れないようにしたいと思います。

もう少し歴史を深掘ると、本来は日本では赤米というものが明治時代まで主流でした。赤米は邪馬台国や大和朝廷への献上米として栽培されてきたと文献にも残っているほどです。それを明治政府が、赤米は雑草だと言い出し失われていったといいます。この明治政府は、またかと思うほどに日本の元々大切にしてきたものを破壊しまくりました。

さて話をまたお米に戻しますが、今では白米が当たり前ですが本来は玄米を私たちは食べていました。江戸時代くらいから白米が流行りだし、また明治頃には白米が主流になっていきます。しかし玄米を食べなくなって脚気という病気が流行します。脚気とは、ビタミンB1欠乏によって末梢神経障害と心不全をきたす疾患です。その後、昭和初期から20年にかけて、玄米食が見直され昭和20年には国によって玄米食を推進するようになります。

現代もこのビタミンB1欠乏症が増えているといいます。お米を食べなくなることで、色々な問題が発生するのもこの歴史を紐解けばよくわかります。

引き続き、お米に関われることに感謝して子どもたちに日本人の原点を伝承していきたいと思います。