変化のコツ

知識や技術は自分のものにすることではじめて実用可能な財産となっていきます。

いくら知っていても、分かっていても、ただ見てちょっとやっていっても、それが具体的な生活の一部になったり、自分の生き方と一体とならなければそれは真に学んだとは言いません。

よくちょっとかじってそれをさもわかった気になっている人がいますが、これは私もよく注意していることでそれは分かっただけで自分のものになったのではないとし、常に基本を維持するために何を継続するか、何に取り組む実践をするのかを決めています。

先日の発酵研修でもそうですが、料理の作り方や技術、考え方などは言葉で聴けて学べたとしても、その大前提とした生き方がどれだけ自分のものとして持ち帰ったかはその持ち帰った量とそれを持続している分だけが決意の量だと言えるのです。

人は様々ですぐに決心をして自分を変える人がいますが逆にいつまでも決心せずに流され続けている人もいます。

いくら決めましたといっても同じことに戻るのはよく自分に甘いからとか、自分が逃げているからなどと言い訳もありますが、本来の理由はそうではないと私は思います。それは単に自分を信頼することができない、だから怖くて勇気がない、自分が不信だと言っているのだと思います。決めたとなってもいつまでの決まらないときは、本心からの自分を信じる事が出来ていないと思って間違いないのです。

もしも変わると決めたなら、その後に行うのは失敗を恐れずに取り組む勇気です。そしてそのとき、決めたときの心をどれだけ自分自身が大切にできているかが関わってくるのです。自分に正直に、自分の大切にしたいと思っている側の自分の味方をしてあげるのか、自分自身が本当に望んでいることを信じてあげてそれを手伝ってあげるのか。

その際に、自分自身が先に分かった気になったことや、今までの刷り込みの知識などが邪魔して動けないのを思い切って捨ててでも新たな今の自分を信じてあげるという思いやりが必要になるのです。

そして思いやりをもったあと、本当の自分に正直にやりたいことをしていればそのうち怖くはなくなってくるのです。自分のやりたいことが、全体の貢献になるのなら別に誰かへの遠慮などいらない必ず自分のお役目を果たすと腹を据えてやっていればいいだけなのです。

そのようにまず何よりも自他への貢献を一生懸命に実践すること、そしてそれを続ける事、そしてそれを自分の人生でのお役目、つまりは天命にすること。そうしていれば、自分への信頼の積み上げと、いつでも変化を受け容れられる勇気を発し続ける事が出来るのです。

具体的にはどうすればいいかといえば、何でも「先手必勝!先手必勝!」と、自分を鼓舞し決めたことを後に延ばさず、考えるまでの時間をかけず瞬時に心で感じたことを頭に流されないうちにすぐに取り組むことこそが変化のための最大のコツであろうと思います。

何でも思ったら即行動、感じたらすぐに決断、気づいたらすぐに改善、常に勇気が滾々と湧き出しやすい「今、ここ」にいのちが輝いている状態の心で日々を大切にしていきたいと思います。