愛でたい日

昨日は、寺田本家の蔵見学にクルーの皆と参加することができました。

震災から復興に向けて、何を変えるべきかを悩み取り組んできた二年がここにあります。あの頃の初心を思い出し、あれから決心して何に取り組んだのかそれを確かめるためでもありました。

人が何かを変えるというのは、あることを契機に今までの自分を見つめ直し、そこから何を已めて何を創めるかということを決めるかどうかによるように思います。震災で犠牲になった方々、そして自分の中にあるどこか間違っていたという自覚、ただ文句を言うのではなく反対運動をするのではなく、何を心に決めて今に取り組んでいくか、そこに真の反省があるように思うのです。

物事を傍観するのではなく、謙譲の精神で自らを正していくことが正不正ではなく真の正であるように思えるからです。それは大変厳しいものでもあり、律していくものでもあり、そして愛が必用であるように思います。

発酵という取り組みでも、ただ興味関心があるからやるのではなく何から見直していくかを私たちは自然から見直そうと考えたということがキッカケです。何が自然かは、自然をじっくり観察していると自然がいつも教えてくれます。あのような大きな出来事があったからこそ、自然を畏れ、自然が学びなさいというメッセージが心にあったと感じたから今があるのです。

もともとキッカケというのは、大小もなく自らを省みていく中でその種が育ち芽が出ていくように生成されていくものです。それをどのように感受するかは、そこに生き方が必用であるように思います。子どもたちも私たちが一体今の社会をどうするのかをよく見ています。だからこそ私たち一人一人には責任があるように思うのです。

昨日の発酵蔵での出来事や、その自然酒における姿勢は、私たちの取り組んでいる子ども第一主義に相通じているところが沢山ありました。業種業態が異なっていても、実践していくことは大義のために生きること、そしてその真心の勇気を広げていくことかもしれません。

心地好い気持ちでお酒を仲間と呑んでいたら、この今を愛でたくなりました。
いつも有難いご縁に心から感謝しています。