人間力

天の道に対して、人の道というものがある。

今回の震災後の現場に対する姿勢の違いに本当に人間力の大切さを考えた。

震災後いち早く震災現場に駆けつけ、真摯に悲しみも苦しみもともにしながらできることはないかと必死に救援活動を行った様々な人たちの使命やその心に人としての思いやりの深さや愛のぬくもり、そして人としての正しい生き方などを本当に学ぶことができた。

いつの時代もこのように人は命を大切にし、協力して支え合って優しく強く生き抜いたからこそ今もこの世界で私たちは生きているのであろう。

しかし人間は火事場泥棒ではないけれど、この時とばかりに便乗して人としての道を踏み外すようなことをする人たちもいるのも現実であるけれどそういう現場は必ず後で悔いるようなことに見舞われるから道は正しく行われることになる。

そして原発事故からもその現場の状況から学ぶことができた。

自らの命を省みず、誰かがやならければと必死に危機に立ち向かい使命感を持って取り組む方々にもその生き方の姿勢を感じることができる。

もしも自分がとなったら、その時その場所で最善を尽くそうとする人の道の正しさがあったから私たちは命を継承してきたのであろうと思う。

しかし同じく、いつまでも責任から逃れようと現場に戻らず自分の保身や利権を守ろうと隠蔽をし嘘をつき誰も責任を取ろうとはしないという人たちがいて人間本来の善いところを混乱させていこうとしたとしても道理から離れても、そういう人は孤独の中で払拭されていき、いつの日か必ずリーダーが顕われ本道に帰するのだとも思う。

もちろんどちらかと分けられるものではなく、どちらもこの人間のありのままの姿なのである。

自分の地位や利権などに流され受け身になって学ぼうともせずに生きていればこのように次第に自分がどうありたいのかということを考えなくなるのであろう。

有事こそ、自分の生き方や在り方が顕著に現場の実践に出てくるものだ。

自分の立ち位置やその生きざまは自分に嘘はつけはしない。
だからこそそこは誰にでも明白であり、誰の眼にも映し出されるもの。
学びとはこういうときに活かすものである。

今回の出来事からも日々の正しい習慣が如何に大切であるのかをより学ぶことができた。そしてまだまだありとあらゆることから学ぶことだらけである。

理念という絶対的なものを持つことの意義は有事無事に限らず大切なこと。

私たちは子ども第一主義の理念で現場実践を行い習慣を身に着けることにこだわっているのもそういうことからである。

だからこそこれからも、どうあることがもっとも子どものためにあるのか、自分の生活から見直し、子どもたちにとって命を継承できるような譲る心を育んでいこうと思う。