変革と受容

 

世代と共に新しい概念というものは常に生まれ変わってくる。

今までは、当たり前だと思われてきた価値観も100年もすれば完全に変わってしまうものです。

もちろん。普遍的なルールとしての仁義などの道理は変わらないけれど時代環境にあわせてその道理を維持していくのに創意工夫を続けるのは今の世代の役割でもあり使命であるのだと思います。

その節目にそれを行うには、あまり以前の先入観に囚われずにその時代での正しいことを自分の頭で考えだし開発し創造できなければなりません。

あれはダメ、これはダメと言われても、自分が信じた道を自らの足で歩むという強さが必要になります。

今までの固定概念であったり、慣習であったり、価値観をガラッと変えてしまい本来の在り方に変革できる人というのは柔軟性がありながら強固な信念を兼ね備えている人でなければ乗り越えられません。

そしてそういう人物のことを時代のリーダーとも言います。

どの業界でもどの時代でもそうだけれど、今までのやり方では通用できなくなる瞬間が必ず現れます、それは時代にあっていたら生まれただけであわなくなければ死んでいくからです。その循環の中で存在している意義が消えるのだからいつまでもそういうものに執着して狭い空間で必死にやっていてもそこに本当の自由はないのだから競争か保守かといった偏った見方で身動きが取れなくなってしまうのであると思います。

業界への執着も、会社への執着も、商品への執着も、何でも執着しているところを基準にやろうとするから全体の循環が観えなくなってしまうのだとも思います。そうしているうちに頭で考えることばかりで処理できるようになるうちに心で物事を素直に感じる力が衰えてしまうのだろうとも思います。

そしてそういう人たちを古い人たちが阻害しようとする環境が出来上がっているから生まれにくいのでもある。若い人を育てるということの定義が間違っている人たちがたくさんいます、若さというのは新しい世代を信じるということなのです。それは言い換えれば、新しい考え方を受け容れるということなのだと私は思います。

もともと今までの価値観や固定概念でやっているのでは、そこを守らなければ今の自分の身が危険になるからでそこから不安からそういうものを生ませないように圧力をかけてしまうのです。ちょっと勤めてベテランになっただけでも新しい考え方を受け容れられなくなるのを見ると少しがっかりしてしまいます。

これは別に外界だけの話ではなくその人の心の内界でも同じようなことが起きていて、自分を変革するのはあまりにも危険だと感じている感情があり、新しい環境を心が受け容れようとせずに壁を創りあげているから壊せないで変われないという構図なのです。

自分を変革するには、素直で在る必要があるのは今までの知識などを恐れずに安心して懐で見守るような境地がいります。自分が何を言っても、何を話しても安心できるということが何よりも大切なのだとも思います。それが自分自身でできているかということなのです、それも素直であるかということを言うのです。

そしてその内界を外界にも及ぼしていくことで、世界を変革する力を発揮できるようになるのだとも思います。

今、ちょうど時代は過渡期で今までの既成概念が通用しなくなる狭間に私たちは存在しています。これから必要な力は、そういう変革期において自らを変革させていく力なのだと思います。それは融通無碍に自由にいれる心、つまりは素直さが必要であると改めて思います。

日本の経済も社会も、素直さが切り開くカギになるのだからもっと皆が安心できるような世界をみんなで自覚していくことです。まずは自ら、その変革の旗をあげて歩んでいこうと思います。