太古からの道

季節の変わり目というのは観察し続けることで実感するものです。日々の微細な変化、身近な生き物たちを観ているとそれぞれが自然に必然に絶妙なタイミングで成長していきます。その成長に合わせて、自分も心身を調えてその時々の働きをしていくことで自然の循環が察知できるようになるものです。

現代では、人間都合のスケジュールで仕事をし、自然とはあまり関係がない経済効果や目先の問題解決ばかりに躍起になります。しかしそうした中でも自然はいつも通りに変化し、また循環をし、すべての生き物たちは全体最適になるようにそれぞれに進化を已みません。

人間にとっての大きな変化よりも、自然の変化の方がはるかに偉大で悠久の時間をかけて変化します。その偉大な変化にあわせて、何をどう順応していくのか。それぞれに自然は悠然とそして必死に今を生きていきます。

人間の善さは、自然をよく観察し、それが調和するように周囲に場をつくりあげることができることです。人間がいることで、生態系が豊富になりそれぞれが調和するように美しい風土をつくりあげることができます。

かつての日本の原風景や、日本の杜にはそれを実感できるものがまだ残存しています。自然の循環をやめてしまえば、都市化は進みさらに環境は汚染されていきます。経済を優先し、経済以外は排除してきた中で日本の田んぼは失われ、空気もお水も汚れ、自然災害も増えてきました。そろそろ目覚める時機ではないかとも思います。

いよいよとなれば、さすがに目を逸らすことはできません。では何をすればいいのか。それは一人一人が目覚めて、自分の身の回りから改善し実践していくことです。暮らしフルネスはそれを実現する一つの手段でもあります。

太古から続く、普遍的な日本人の道をお手入れして遊行していきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です