2019のテーマ

昨年は、思い返せば艱難辛苦を耐え忍ぶことが多い一年でした。身体の不調、心の不調、様々な失敗と謙虚さを試されることが多く、ゆっくりと大人しくしているつもりでしたが挑戦ばかりを繰り返した一年だったように思います。

昨年恩師にいただいたテーマは、「時季時機にやることを大事にし、積み重ねてこそ晩成する」ということでしたが実際にはやりたいことに執着をし種を蒔いても蒔いても時機ではないと思わされることばかりでした。

自然に則って自然に沿っていくというのは、傲慢さやエゴが出てくると中庸であることができません。流れに逆らわず流されても流れないような今の過ごし方が大器晩成の要諦であるとわかっていてもどうしても無理を重ねてしまいます。

特にこれは傲慢でもエゴでもないはずだと思えるほどの奉仕だったとしても、それを想っている時点でそうはならない。謙虚で虚心坦懐で居続けることの難しさを痛感した一年でした。善いか悪いか、禍か福かなどとも思わない、そのままの澄んだ真心の優しい自分に近づいていくために今年も挑戦を続けて学び直していきたいと思います。

今年のテーマは、「自分を過信せず、与えられた環境と変化を受け容れること」となりました。これは子どもたちの未来のことを鑑みると自分本位、自己中心的なあるがままなどをやっていけば次第に変化の適応に弱くなってしまいます。だからこそ変化には変化に対する精神力が必要になり、変化に対応する力なしに将来の仕合せや平和も訪れません。変化というものは自分にとっては受け入れ難いものが多く、自分にとっていい環境ばかりにいれば適応できなくなり変化が遠ざかります。適応とは、変化することが自然にできている状態をいいます。

ですから恩師は、子どもたちにはストレスをかけさせないのではなく、どうストレスを乗り越えさせるか、それが大事になるといいます。それが今のような激動の時代、自らが変化に対応する力になるのです。しかし実際は子どもたちの方が変化に富んでいてとても柔軟ですが大人たちの方が膠着して変化から避けようとしてしまうものです。変化しないための言い訳ばかり並べても自分が変わることも未来が変わることもありません。

そのためにも過信せず、与えられた環境を有難いと感謝して変化を受け容れることは、謙虚で素直でなければ得られない境地です。どんな境遇にも今の自分に相応しいと感謝して受け容れていくことは、過去の自分に縛られず常に今を生き切る生き方です。過信は驕りを発生させ、不平不満は自ら変化する機会を逃しあるがままの発達を阻害していきます。あの子どもたちのように丸ごと受け容れて素直に発達する姿から見習っていきたいことばかりです。今年は変化に適応する力を伸ばす一年にしたいと思います。

改めて昨年を振り返れば、多くの方々や存在に見守られた一年でした。

今年も子どもたちに先人たちや見守りの徳が譲り渡されていくように、今を生きる人間としての生き方を伝承し子どもたちの仕合せのために自分を使い切っていきたいと思います。今年もよろしくお願いします。