風呂敷の徳

風呂敷というものがあります。この風呂の敷物と書いた風呂敷は、元々は蒸し風呂で使われていたものだったといいます。現在、蒸し風呂をつくっていますが色々と風呂敷のことを深めていると面白いことがわかってきます。

確かに風呂に入るとき、濡れた着替えや足元の水回りに風呂敷があると湯上り後の着替えの時などに助かります。布は濡れてもすぐに乾きますし、麻などは衛生的にも耐久的にもよくできています。

風呂敷は風呂から始まったというのは理に適っているようにも思います。高いところにかけられるし、軽いし、着替えを入れて、濡れたものも包む。外から観えませんし、そのまま洗って洗濯して帰ってから干せばすぐに乾きます。

私たちの生活の中で、暮らしの布というのはとても重宝してきたように思います。現代では、包装するものはビニールや紙の使い捨てになっています。ゴミがすごいので使い捨てないようにと気を付けるとあっという間に自宅に紙袋とビニール袋が山積みになります。

むかしは大量生産、大量消費などありませんでしたからそもそも現代のような発想はありません。一生ものの布もあったでしょうし、大切に使って何世代も修繕しながら使う風呂敷もあったでしょう。

包むというのは、もともと思いやりや邪気を祓う、大切なものを守るという意味があるといいます。

穢れを洗い清める湯あみに風呂敷が用いられたというのは府に落ちるものです。

英彦山の徳積風呂と法螺貝に風呂敷を新たにつくりますが、どのようにこれからの子孫へ伝承していけるのかとても楽しみです。