自然に学ぶ生き残る智慧

全世界で大雨や洪水の情報が報道されています。地球温暖化の上、南極の氷が融けたものが一体どこにいったのか。地球は一つの球体ですから、その融けた氷の行先は海と空であることは明白です。

私たちは何億年、何千年も前から地球環境の変化に順応しながら生き永らえていきました。どんなに発展した文明を持ったとしても、それが滅んでいるのは遺跡を観ればわかります。その滅んだ理由は、一つは人間の際限ない欲によって自滅したことと、もう一つは自然環境の大きな変化によるものではないかと私は思います。

太古から、人道と天道のことは様々な学問の書に記され、また先人から語り継がれていきます。日本民族は、アフリカから旅をしもっとも遠くまできた民族であるといわれます。その中で、如何に人道として和を尊ぶことが大切か、天道として如何に謙虚に自然と共生して生きていくかを伝承し自戒して生き延びてきた民族とも言えます。

世界でもっとも自然災害が多い国と言われ、大雪、大雨、津波、噴火、台風、洪水、地震、土砂災害などすべてが頻繁に発生する国土に住んでいます。これだけの災害が頻繁に発生する国だからこそ自然に対して謙虚にならざるをえません。さらには、自然災害が多いからこそ人々が助け合い協力し合い支え合わなければ生きてはいけないことを自覚しています。

つまりは人道としての和、天道としての謙虚を、さらにはその自然の恩恵をもっとも多く受けるのだから自然に感謝する心も育っていくのです。自然を常に観て、自然に沿って自然から学びながら生きていく民族は、八百万の神々といってすべてを「カミ」にし、敬謙な精神を養ってきました。

そのことこそが、もっとも永い旅をし、もっとも永く生きながらえてきた人類の智慧であったと私は思うのです。自然の猛威が増してくるこれからの時代において、私たちの先祖が経験によって得た智慧は必ず世界に必要とされていきます。

だからこそ私たちが近代に染まったり、刷り込みに負けて、本来の自分たちの民族らしさを失うのではなく、こういう時代だからこそ原点に回帰し、自然から学び直して生き方を修正する必要があると私は思うのです。

自然災害の前においてどんなにお金があっても生き残ることができないのは歴史が証明しています。

人類の存続を左右する大事な局面において長い目で観て判断をする人々が目覚めていくのを待つのも大切ですが、自らが行動して身近な暮らしを改善するだけでも自然から学び直すことができます。

引き続き子どもたちのためにも、信念をもって子どもたちに譲り遺していきたい生き方を甦生させていきたいと思います。

  1. コメント

    日本列島は、地理的に見て災害の多いところです。それを承知で、この地を日本とされた神々には、何か意図があったのではないかと思うことがあります。大自然に感謝し、決して傲慢にならないように、そして、和をもって助け合い、愛し合うようにと。いま一度、ほんとうの「謙虚さ」というものを取り戻す必要があるのではないでしょうか。

  2. コメント

    先日も東京でゲリラ豪雨がありましたが、いつどこで何が起こるかわからないということを感じます。ゲリラ豪雨という言葉自体もここ数年で聞くようになった言葉のように思いますが、周期が変わり始めていることを思うと、自然に沿った生き方をしていかなければ滅んでしまうことも感じます。防災5箇条になるように、有事の際には自らが動いていくということを今一度肝に銘じたいと思います。

  3. コメント

    自然の驚異には必ず前兆があり、自然の前兆を感じられるには日頃から自然に親しみ、自然と共に暮らしていないとわからないのかもしれません。空を見たり、海を見たり、川を見たり、もしかすると井戸の水を見ているだけでも何か変化が分かるのかもしれません。じぶんのなかで眠ってしまっている五感を暮らしの中から呼び覚ますことは子どもたちに伝承していきたいものの一つのように感じます。

  4. コメント

    厳しい自然災害がありながら、同時に日本には美しい四季があり山や川からは豊かな自然の姿を感じることが出来ます。厳しいばかりの地に生まれた民族は自然を征服したり他の民族から略奪をすることが生き延びる術であったとも言われますが、そういった意味でも私たちの民族性はこの国土によって育まれたものとも言えそうです。その国土の大本である自然を自ら破壊し始めているということの意味を、よく考えないといけないと強く感じています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です