参画意識

昨日はミュンヘン市内の幼稚園を視察しましたが子どもたちが、それぞれに自分のやりたいことを尊重されている環境が格段に成熟しているのを実感しました。ドイツではオープン保育というものが実施され、子どもたちがそれぞれに自由に自分たちのやりたいことを尊重されながら子ども同士で社会を形成していきます。

この子どもの姿には、ドイツの伝統的な自由な空気が流れているのを発見します。ドイツは複数の独立した16の州によって構成される連邦国家です。この連邦制のシステムの特徴は州は単なる中央集権に見られるような地方政府の位置づけではなくきわめて強い権限を持っているのが特徴です。州は独自の州憲法を制定していますし、教育理念などもそれぞれに異なります。

このバイエルン州政府の教育を経済成長の中心に据えており、革新的かつ住みやすい社会の基盤であるとし教育への投資が進んでいます。特にこのミュンヘンは、子どもたちが安心して自分の得意分野や社会への参画がスムーズになるように多様な選択やケアが充実しています。

昨日は特に「参画」について、発見することがありましたが民主主義の成熟と共にそれぞれが政治に興味を持ち、自分たちから対話を通して未来を切り拓くための訓練を教育の中で取り入れているように感じました。

具体的には、幼稚園の頃から子どもたちが集団の中で自分の意見を尊重されそれによってお互いの考えから学び合い高め合うという習慣です。

これは人間がもっともお互いに協働して協力し長く思いやりながら社会を育てる人類の伝統的な社會の育成方法であり、日本にも「和」といって衆知を集めて社會を守る仕組みが存在しています。

本来、民主主義とか資本主義とか共産主義とかいろいろといわれていますがそれが分かれていく前が一体どのようなものだったのかを考える必要があります。

人類はどのようにこの厳しいて慈しみのあり自然界で生き延びてきたか、歴史が教育の支柱でありその支柱に何を据えていたかは時代が変わっても人類の道しるべであることは変わらないからです。

どの時代にもどの国でも人類は、「対話」のやり方は工夫しています。私たちは日本の伝統の智慧を二宮尊徳の思想から取り入れて一円対話という仕組みを復古知新していますが、この多様性を尊重してきたドイツでの対話の仕方や尊重の伝統の教育方法が具体的にどのようになっているのか興味深々です。

引き続き本日の視察先でも子どもたちが「参画意識」をどのような環境で芽生えさせ見守り育てているのか。未来の社會をどのように子どもたちが創造していこうとしているの見守っているのか、歴史が色濃く息づくこのミュンヘンの事例を検証して学び直してみたいと思います。