安心とぬくもり

社会のあり方というものから考えず、対処療法で経済的な判断ばかりが優先されていけば人との繫がりや絆というものが希薄になってくる。

繫がりが途切れていけば、次第に人は孤独になっていき自分のことで精一杯の人たちをたくさん増産していく。

例えば、居場所がなくなっている人や、存在意義を感じることができない人、生きている意味などを感じない、また共感することができないなど、人と人がかかわり合いの中で築き上げる愛や慈悲、思いやりといったことを使わずにただ生きるために働き生活をすることを優先すれば冷たい世界を開いていることになる。

温かな関係というのは、繋がりの中に存在するもので相手を心配したり相手に与える方や相手を大切にまず配慮したりというように、自分からどんどん相手のためにできることをやっていこうと人助けや誰かのために貢献しようと思うことで強くて厚い深い絆を持つことができるもの。

信頼できる社会とは、いつも自分が安心して人付き合いができるような見守りと助け合いの環境を用意することで次第に出来上がっていくもの。

自分を偽り、表面上で付き合い、いつも不安を感じているようでは、真の意味で心がリラックスして一緒にいて安心できる関係をつくることはできない。傷つけあい、無視をしたり、排除したりと、何か有事があった際に、自分のことは自分でしろと迫る社会というのはどういうことだろうか。

自立とは、確かに自分のことが自分でできることではあるけれど、それは決してすべてのことを自分だけでやるということではない。

自分のことが自分でできるのは、他人に迷惑をかけないためでありそれは他人との間で貢献しあえる関係をいつも築いておくために自分のもっとも能力が高いところでお役に立てるように磨いておきなさいという意味である。

一人で生きていけば、全部自分でしないといけない完璧な人間を目指そうとするもの。しかし皆で生きていこうと決めていれば、できないところや苦手なところは誰か得意な人がやってくれればそれでいいのである。

見守りと繋がり、安心と絆のぬくもりのある家族のような関係を周囲と築いていくことが社会を変えるための第一歩であると思う。

弱さを受け容れ、弱さをさらけだせるよう、弱い方から頑張らせるのではなく、弱いということは助け合えるということだと諭し、さらなるチーム力を高めていきたいと思う。

日本というチームが、世界の調和に貢献できるように子どもたちの模範になれるように実践していきたい。