草取り行事

昨日は、無事にむかしの五穀田の草取り行事を仲間たちと一緒に無事に終えることができました。無農薬の田んぼなのでみんな素足で入り、和気藹々を土が冷たいと喜んで草取りしていたのが印象的でした。

自分は左膝を傷めていて歩けないので田んぼには入れませんでしたが、表面の見た目にはわからない田んぼの奥深くにたくさんの草が生えていて風通しが悪くならないように除草していただきました。今年は3回ほど、田んぼで草取りをしましたが入るたびに大きな発見があります。

いよいよ田んぼは、これから出穂する時季に入ります。田んぼ一面に稲の花が咲き、神聖な場ができてきます。稲の花は風媒花といって、花粉を運ぶのに風を利用します。自家受粉ともいいます。稲は夏の暑すぎず涼しすぎない絶妙な風に見守られながら花が一つ一つ咲いていきます。この花が開くのは晴れた日の午前中、一般的には午前9時から11時頃で、その時間はわずか30〜60分ほどしかありません。しかしこの短い時間におしべの先にある葯(やく)が裂け、花粉が放出されその花粉はすぐ近くにある同じ花のめしべにつき、受粉が完了するという流れです。そして受粉すると花はすぐに閉じ、その中で受精が始まり、やがて一粒のお米へと育っていきます。この約1時間の奇跡が種をつくります。連綿と数千年以上、続けてきたことで種になり私たちの主食となっているのです。

そしてこの時季に稲は土中から大量のシリカ(ケイ酸)を吸収していきます。土の中の微生物が稲の根にびっしりとはりついて発酵し、鉱物を分解してシリカをはじめ大量のミネラルを吸収するのです。この成分が循環を促進し古来から不老長寿の成分としていのちを支えます。

稲にとってもっとも種の輝きを放つのがこの出穂や開花の時季です。

草取り行事の後は、みんなで本場のマサラ、インドスパイスカレーの体験しながら学び合いました。スパイスを選んでそこから調理する。調理の当たり前に氣づく大切な時間になりました。お腹ペコペコでしたので、みんな最幸の笑顔でモリモリ食べました。持ち寄った100年ぬか漬けや、キムチ、和楽のお庭のお野菜の塩漬け、差し入れのシャインマスカットに汲みたての井戸水や竈ごはん。子どもたちが賑やかで音楽あり祈りありと、今夏の素敵な思い出になりました。

暮らしフルネスの実践はあらゆるいのちの循環と共に生きる先人の智慧をこの時代でも甦生して結んでいくことにあります。経済活動も大切ですが、自然の循環やリズムの一部になって心身を安らぎ、場を調えることも大切な経世済民活動です。

今では忙しいことが当たり前になっていますが、ほんの少しだけでもその知性を休ませ、自然の循環と共生し貢献しあう一部になってみる。そのことで、忘れてはいけない懐かしい何かが甦生していくものです。

どんな時代に産まれてきたとしても、子どもたちや子孫たちにどんな未来を譲り遺していきたいか。

その答えを引き続き、場を磨きながら調えていきたいと思います。