山の日

本日、8月11日は「山の日」です。この山の日は、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを趣旨として設けられた国民の祝日です。この山の日が休日になるのは山岳団体などによる長年の働きかけを背景に、超党派の国会議員によって法制化が進められ、2014年に祝日法が改正、2016年から施行されることになりました。海の日と同じく、山や海に親しみその恩恵に感謝する未来へ向けた大切な日ということでしょう。

私もむかしの五穀田でお山のお水を使って稲を育てています。お山からお水が流れていなければ私たちの主食は食べることができません。里山という言葉もありますが、里が潤い豊かになるのはお山の御蔭なのです。そのお山をただの楽しみの対象ではなく、敢えて恩恵を意識して感謝し、そしてどのように恩返しをする機会を得るかというのが山の日の本質ではないかと私は思います。

今日は、霊峰英彦山の守静坊で大地の再生の矢野智徳さんと一緒に仙人苦楽部を行います。英彦山はもともと北部九州の流域の中心です。英彦山から県内をはじめ北部九州の流域を育て海へとお水が流れていきます。そのお水の流れそのものがあって私たち里の暮らしは成り立ちます。

昨日も一緒に英彦山のお山の中を歩きましたが、水源のお水が澱み木々も弱りお山がそのものに手入れが必要になっていることが分かってきました。むかしの人々は、お山がお水を産む大切な存在であると知り山岳信仰というものが誕生しました。修験道などとも呼ばれ、お山を愛し、お山に親しみ、お山に感謝して、お山と共生し、貢献しあう自然循環の暮らしを営みました。

お山をお手入れすることでお山を活かし、人も活かし、周囲のいきもののいのち全てを活かしました。これを私は徳循環と呼びます。お山が活き活きと甦生していれば、人々の心もまた安らぎ生態系が豊かになって仕合せが増えていく。

まさにお山の健康状態が、人類の健康状態を決めるというものです。

今日は、「山の日」、お山への感謝の日。

当たり前にお水がやってくるわけでもなく、川が流れてくるのではなく、海が豊かになるわけではない。これはすべて「お山」があってこそであり、お山が人類を見守り育んでくださっているからであることを思い出す日でもあります。

娯楽でくる山もありますが、本来は感謝でいのる場がお山であり滾々と貴重なお水を調えて里から海へと届ける英彦山は故郷の大切な神様です。

英彦山の守静坊からお山に親しみ、この日をもってお山に何をどう感謝を恩返ししていけばいいかを私も覚悟を決心していきたいと思います。

貴重なご縁に心から感謝しています。

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