別世界

先日、ある体験をしました。

「なで石」といって、石をなでると軽くなり、叩くと重くなるという不思議な現象の石です。
一見、気持ちの問題ともいえるようなもので感覚的なものかと思うところです。

科学で分析するだけでは分からないことがこの世の中にはたくさんあります。
科学を創りだしているのが人間である以上、見える範囲もその範疇なのでしょう。

この何かの物との相関関係というものはよくあるものです。

私も昔から、自分の商売道具や相手への贈り物、また自分を包んでくれたり運んでくれたりするものは意識的に常に大切にかかわっています。そうすることで、大事な場面でよく活躍してくれたり、ここぞの時に能力を発揮しくれたりもします。

まるで物にも心があるようにという言い方が分かると思いますが、そういう互いの心の通じ合いというものが起きてくるのです。

人は一見、動いているものにしか心がないと思ってしまいます。静止しているものにはそういう心がないのだと思い込んでもいるものです。今は特に西洋文化が入ってきては、大量生産大量消費、そしてゴミを捨てるという考え方も定着し、ますます物には心などはないと言い切る人も増えてきています。

目に見えるものを追えば、動くものを追うようになり、目には見えないものを捉ええていれば、やはり目には見えないものを捉えることができるのです。その時々に自分がどの目で物事を観るかで、そのものとの関係を創っていけるのだと私は思います。

自分がどのような心で接するか、自分がどのような目を持っているか、自分がどのような手で触れるのか、この世界は自分の関わり方一つで別世界にもなるのです。外界に対する自分の在り方を問い、自然と一体になって周囲を味わっていきたいと思います。