徳の貯蔵庫

昨日は、むかしの五穀田の田んぼに関の山からのお水を引き入れました。これから代掻きの準備で静かに土を調えていきます。お山の水は、枯れ葉などの養分をしみ込ませ天然の肥料となります。お水にはオタマジャクシをはじめメダカ、ミジンコなど大量の生き物たちが活き活きと活動しています。

お水を触媒にして生き物たちの循環はとても豊かです。

そもそも田んぼはため池と同じ仕組みでお水を活かします。ため池も葦などの植物が生え、水生生物の豊かな生息環境ができます。日本全国には16万か所のため池があるともいいます。

淡水魚たちの大半はこの池の恩恵に包まれます。トンボの半数近くもこの池で繁栄します。子どもの頃は、池の近くでフナやナマズなども捕まえていました。水鳥も飛来し、朝夕の涼しい風も吹かせ、島国である日本の水を守ってきました。

長い歳月をかけて、先人たちがため池をつくってくれてきたことに有難さを感じます。

私たちの田んぼは、棚田の下の方にあるためお水は山の麓のため池から引いてきます。水が流れ込む音には心が癒され、安心感と喜びを味わえます。

田んぼにお水が入るというだけでこれだけの幸福感があるのは、ため池で醸成されたいのちや循環が田んぼにもお裾分けしてくれるような感覚になるからかもしれません。

田んぼとお米の場は、ため池のように徳の貯蔵庫の安心感です。

暮らしフルネスの田植えに向けて、心身を調えていきたいと思います。