薬のはじまり

最近、朝に韃靼そば茶を飲むことがあります。そばは好きな方なので、よく食べるのですがこの韃靼そば茶はお茶として飲んでいます。あまり調べることがなかったのですが、この機会に少し深めてみます。

この韃靼(ダッタン)は、もともとはモンゴルの遊牧民族・タタール人を指す「韃靼」が語源だといいます。

この韃靼人が食べていたそばだから、韃靼そばという名前になりました。この韃靼そばは、普通のそばと比べて苦いといいます。ただ漢方や良薬としても用いられ健康にいいこの苦そばを好んで食べていたといいます。

この韃靼そばは、ルチンの含有量が非常に多いといいます。その量はふつうのそばの80〜100倍もあるともいわれます。このルチンはポリフェノールの一種で抗酸化作用が高い物質で有名です。一般的には赤ワインなどにあるポリフェノールと同様に毛細血管強化作用が働いて血行が目ざましく改善される効果があります。同時に血圧降下作用や血糖値上昇抑制作用もあります。

韃靼そばにはこのルチン以外にも、体に良い影響をもたらす成分がたくさん含まれているといいます。美容に欠かせないビタミンEもあり、他にも脂質やカルシウム、鉄分など豊富で健康維持に必要な成分ばかりです。

むかしの人たちは、どの食べ物を食べると健康に良い影響を及ぼすのかをよく知っていました。まさに医食同源であり、むかしの人はまず健康を維持するために食べ物を摂取していました。つまり食べ物こそ薬そのものだったのです。

多少苦いものであっても、工夫をして体に取り入れていく。まさにここに薬の始まりを感じます。この季節の変わり目は、身体が色々と反応して変化していきます。そういう時に、身体によいものや健康的なものを取り入れていくことは、暮らしの知恵であり、先人たちが遺してくださったものをいただけるチャンスです。

暮らしに目を向けて、日々の食生活からも学び直していきたいと思います。

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