理念の実践

人は自分の状況を判断し、バランスを見直すときどこから見るかというものがあります。

よくバランスを崩すというのは、どこが中心であったかを思い出せないことに似ています。そしてそれは何か特別なところや特異なところばかりを探しては、これのせいだとか、あれのせいだとか最もらしく聞こえますが実際は当たり前過ぎて気づかないところがほとんどであるのです。

それは例えば呼吸や心拍、体温、また日頃の食事や睡眠、口癖のように潜在意識が全自動でやっているところが乱れることにあるのです。

プロ野球監督の落合博満さんがこういうことを言っています。

「精神的なスランプからは、なかなか抜け出すことができない。根本的な原因は、食事や睡眠のような基本的なことにあるのに、それ以外のところから原因を探してしまうからだ。」

これは同感で、非常に微細な所の生活習慣が日頃から次第にズレているのに気付かないことに根本があったりするのです。

精神的スランプの場合などは、ほとんどが自炊や食事内容、また睡眠の質から日々の夜の過ごし方などが影響があるのです。

何かのトラブルが発生するとき、そのトラブル自体に翻弄される人とそれを客観的に冷静に対応し日頃から平常心を失わい人がいます。この前者と後者の違いとは、ほとんどが生活習慣の乱れから来るといったらきっと驚くだろうと思います。

しかし実際は、平常心を失う理由は「正しくない」ことを続けていることから発生しているのです。正しいこととは何かといえば、本来の自然の姿が観えているということです。これらの自然を見失わない技術、本来の状態が観え続けて動じなくなる胆力が基本ということなのでしょう。

例えば、玄米を主食に、早寝早起きをし、先延ばしをせずに今に丹誠を籠めてお勤めをする。

こういうこと一つができる人は、ズレるということはありません。日々の環境は変化していくし、ややもすると流されることがあるのが人間でしょう。流されないというのは、基本的生活習慣を正すということから直すのが根本ということです。

潜在意識を変えるというのは、潜在しているところを変えるという意味です。顕在化してくるところは、すべてその基は潜在するところが握っているのです。基本から練習するということ、基礎練習を続けるというのは、その基となるところを鍛え直すということなのです。

今の時代は様々な誘惑によってそこに引きずられてしまうように思います。油断すると気が付くと自分の都合の良い方へと正当化されてしまい流されることもほとんどです。

だからこそ、正しいことをすることにこだわるのが基本の元、つまり実践ということなのでしょう。

生活習慣を直すということは難儀なことですが、それが正しく身に着くことでまた自分自身の自由が増えていきます。理念があるからこそ潜在するところを見つめることができますし、理念があるからこそ本質を見極めていくことができるのです。

理念の実践を積み重ねて、自重慎独していきたいと思います。

  1. コメント

    ベストコンディションで集中して仕事をすることの重要性を感じています。そのためには、肉体的な健康と精神的な健全性が欠かせませんが、それを支えるのは、食事や睡眠、それに運動といった本当に基本的な習慣です。このような克己的な努力の積み重ねの上にすべてが成り立っていることを痛感します。しかし、この日常的な繰り返しは、意外とストレスに弱く、油断するとすぐ乱れてしまいます。年齢とともにその重要性に気づき、いろいろと修正してきましたが、体内時計に合った一日のリズムの整え方がまだまだ課題です。

  2. コメント

    これまでの生活で身に付けてきた生活習慣と一人暮らしをはじめ新たに身につけた生活習慣があります。これまでやっていなかったことははじめることで段々と見についていきますが、同時に一人が故の不自然な習慣も重ねていると感じています。誰も見ていないからと割り切ってしまうと本当に習慣となってしまうことを感じ、そこからズレが生じているのだと思います。普段の生活で気になる行動パターンから見直していきたいと思います。

  3. コメント

    自分の本当に目の前にある、自分自身だけでコントロールできる「生活」というものを整えることができないと、その先にある仕事やお客様に関わる自分を整えることが出来ないと改めて感じます。生活習慣を変えきるまで、朝練もまだまだ習慣化といえるほど、当たり前にはなっておらず、朝の意識との戦いはまだまだ続いていますが、この機会の意味を困った時はしっかりと深めて歩んでいきたいと思います。

  4. コメント

    生き方と働き方を同じくするということは、日々の生活習慣も社業の一つと捉えて改善する必要があるのだと感じました。常に自身の最善を尽くせる状態を維持するために生活習慣を正していく、そしてその実践自体が子ども達に譲り渡せるものだと考えれば、今回の体調不良も有難い機会として受け取り、基本の見直しをしていきたいと思います。

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