アチマリカム

この数日、英彦山にて神晃講のお世話をするご縁をいただきました。この神晃講は河内の国一之宮である枚岡神社に近くにある表博耀氏のご自宅を根本道場とする修行者の集いです。

表博耀氏の紹介は、ホームページから抜粋すると山蔭神齋80世・創成神楽宗家。日本国エンターテインメント観光マイスター。一般社団法人日本文化伝統産業近代化促進協議会会長。出雲観光大使。1962年大阪生まれ。幼少の頃より古神道・修験道を学ぶ。20代より美容師としての活動と並行して「ネオ・ジャパネスク(温故創新)」と題した独自の日本的世界観を表現する神楽や芸術作品展などの事業を各国で展開。2016年国家神道の中核・山蔭神齋80代を継承し、山蔭員英を拝命。古代の習わし(生活様式)を現代の生活に活かした祭祀を執り行いながら、八意天思兼神(ヤゴコロアメノオモイノカネ)が創始した(霊祭道)神楽にある和合の力で岩戸開きを起こす世界聖地巡礼観光『プロジェクトフェニックス』を実践している。日本文化伝統産業近代化促進協議会(通称 J-ART)とあります。

一緒に英彦山を歩きながらお話をお聴きすると、14歳の頃からこの神晃講を実践され、世界各地の修験の山々や聖地で修行されておられました。そのどれもが、自学自悟で自分の眼でそして自分の手で肌で身体で体験したことを修めるという修験の生き方をされておられました。

また数々の伝承者の伝承を受けておられ、その一挙手一投足から発する言葉に至るまですべて伝承あるがままを生きておられました。参加された修験者たちも若い方から年配の方まで男女問わず多種多様な個性の方々でしたがどの方も腑に落ちる、そしてしっくりくると身体感覚でその真理や伝承を感受していました。

特に印象深かったものは、川面凡児氏の禊行です。色々な滝行を体験してきましたが、禊による甦生の意味やいのりの真の目的なども実感できました。また理想郷をいのる「アチマリカム」というご真言もまた新鮮な響きでした。このアチマリカムとは、「どうかよろしくご統治ください」という意味になるといいます。

いよいよ世の中が自分たちで統治できなくなってきたとき、全てを手放して神様にお任せして理想郷に回帰しようとするときの隠語でありご真言です。それを御祖に御報せすることで弥勒の世になるというものです。

よく考えてみると、はじめてこの地球に降り立った人は最初の神様でありそれを御祖(みおや)といいます。この御祖の意識が、どういう未来を創造したのだろうかと思うのです。美しい自然、星々、いのちの数々、あらゆる宇宙の光や音を感じてこの星をいのったように思います。その星で生きていく生き物たちはそれぞれが多様に尊重されお互いと結ばれながら和合して存在します。

その和合しあるがままにある姿にかんながらの道を感じたのでしょう。

本来の目指した姿がどうであったか、そういう意識に目覚めていくことはまさに今のように思考が世の中を席巻する世界には必要なように私は感じます。

私は暮らしフルネスといって、生活文化、生活様式の中に根付く古来からの智慧や信仰を実践することで人々は元々の元氣や自由を取り戻すと確信して取り組んでいますが、表博耀氏のこれまでの生き方や実践から本当にたくさんの學ぶことをいただきました。

縁尋機妙、多逢聖因ともいいますが、有難い一期一会に感謝です。

引き続き、場をととのえながら丁寧に暮らし、自分の天命と役割に集中していきたいと思います。

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