岩の循環 シリカの妙

シリカという物質があります。これは岩石から溶け出すものです。温泉などはメタケイといって大量のシリカを含んでいます。このシリカは、ケイ素と酸素が結びついた二酸化ケイ素(SiO₂)であり、岩石や砂、水晶など、地球を構成する重要な物質とされています。

シリカの特徴は、硬く安定した構造をつくる一方で、水との反応によって少しずつ溶け出し、自然界を循環していることです。例えば岩石から溶け出したケイ素は水によって運ばれ植物に吸収されます。特に稲はケイ素を多く取り込み、葉や茎を丈夫にして、自らの身体を守る存在として使われます。田んぼのケイ素はそれ自体が、稲を育て守る為の大切な栄養素になります。珪藻はケイ素を利用して、ガラスのような精巧な殻をつくるとも言われます。

このケイ素は、そのもののいのちの循環と共にまた土や水に溶け込んで循環します。まるでお水と同じように、岩も循環するのです。つまりお水そのものが循環する水循環と岩石の物質循環は渾然一体に一緒に行われるのです。岩石に閉じ込められていたこのシリカなどの元素はお水によって移動し、植物の身体の一部となりいのちを支えてまた大地に還る。

シリカは身近な存在でこのシリカが規則正しく結晶化したものが石英の透明な結晶でそれを水晶とも呼びます。この水晶は、大地の中でお水の中に溶けだし、そしてそれがまた一つになっている姿です。

これは水晶の徳ではないか、つまりお水のハタラキがカタチになったものではないか。お水は自らの形を定めずあらゆる隙間に入り込み岩石を溶かしその成分を運び異なるもの同士を結びつけそれに温度や圧力などの条件が整うとお水に溶けていたケイ素が規則正しく結晶化したとき水晶となる。

お水の変化を、調和として留める。地球が長い時間をかけて循環してきたものが、一つのカタチになって岩となる。岩や石、そして結晶には何か大地や地球の持っている悠久の刻が宿っているように感じるものです。

岩もいのちがあり、そのいのちを分けて私たちと共に生きているということ。私たちは日々、岩がお水に溶けだしたミネラルを摂取して健康を維持しています。岩を食べる、岩を取り込むというと変に感じますが実際には岩もいのちの循環の一部です。

毎日、入る御風呂に、そして飲料水に食べ物に深く感謝です。