井戸端という言葉があります。これは井戸の周囲です。その周辺でむかしは人々が集まり様々な話し合いや対話をしていたといいます。それを現代でも井戸端会議ともいいます。もう井戸が身近ではなくなっていますが、その言葉だけが残っているのです。
実際に、飯塚の暮らしフルネス道場の一つの和樂にはむかしの井戸があります。いつの頃の井戸かわかりませんが、手掘りで掘った浅井戸です。ちょうど棚田の下にある藁ぶきの古民家ということもあり、たくさんの人たちがいつも来てはここに集まっていたと地域の方から聴かされました。
むかしは井戸があり、その井戸のお水をみんなで分け合いながら暮らしていました。
井戸はいのちの水が湧く場所であり、そこで地域のこと、それぞれの人生のこと、また助け合いや学び合い、つながりや安心などを得ていました。
つまりお水が、人々の安心の場になっていたのです。
この安心の場で話し合いをすることで、お互いを思いやりながら助け合う風土が醸成したように思います。
今では個人宅に、蛇口をひねれば水が出ます。確かに便利かもしれませんが、その分、この井戸端が失われました。
あるご縁から改めて井戸端の甦生をしてみようと思い、これから新たに井戸を掘ることを決めました。
お水を通して、お水が湧く井戸を甦生することで地域を今一度甦生していくという試み。場の実践を通してさらに学び直していきたいと思います。
