現在、英彦山で薬草文化を甦生させていますがそもそも薬草は縄文時代より前から先人たちは身近な薬として利用してきました。世界中の古代の遺跡にも薬草が使われた形跡があります。
そもそも人間が最初に薬草を摂取するようになったのはいつかを思うとき、私は幼い時に飼育していた犬が散歩中に特定の草を食べているのを見てなぜわかるのだろうかと疑問に思った思い出があります。
また他の野生動物たちも季節を分けて、草や樹皮を食べにきます。鹿などは宿坊の周辺の草を特定の時季に摂取しています。これは季節の巡りと体質の変化に合わせて、薬草を本能で見極めて取り入れているのです。
私たち人間も、春は苦味を取りたくなり野草が美味しく感じます。今の時季は、筍をはじめイタドリやドクダミ、ヨモギなども美味しく感じます。医食同源とも言いますが、自然の一部としての身体を維持するために私たちは自然の叡智に肖って暮らしを調えて健康を保ちます。
健康とはバランスが取れた状態そのものであり、そのバランスを保つように周囲の自然の変化があります。日本では日本の四季があるように、海外ではその国々の四季があります。その巡りにあわせて薬草もまた変化していきます。
日本に来た薬草は、日本に合わせて変化していきます。
以前、日本にある野菜の種を中国に持ち込み植えてみたことがありましたが味も形もまったく変わってしまいました。植物たちはその場所でその場所の力を得て変化を已みません。
私たちは土から化けたものを摂取することで、その土地を食べていきます。その土地を食べることでその土地に漲る様々な薬効を摂取することができるともいえます。
薬草文化が栄える場所というのは、そもそもその場所がかなりのパワースポットであるということです。
英彦山は現在は、国定公園になってしまい薬草の採集もできなくなっていますが本来のお山の徳は薬草と共にありました。庭の一部でどこまで薬草が甦生できるかわかりませんが、色々と試行錯誤してみたいと思います。
