竹の甦生

来月、故郷にある綱分八幡宮の竹藪の伐採を声掛けしたら仲間たちや地元の中学生たちが集まってくれることになりました。ここは幼い頃から、よく境内で遊んだ神社です。相撲をとったり、ランニングをしたり、虫取りや木登りなどをした記憶があります。

この竹藪はちょうど参道の脇に鬱蒼として檜なども枝が伸ばせず、また太陽が入ってこないので暗くジメジメしています。やぶ蚊も多くて、参道を歩く最中にたくさんの蚊が飛来してきます。

そもそも竹藪が竹害となったのは、人が管理しなくなったからです。竹は持続可能な貴重な自然の材料で、長い歳月、私たちの暮らしを支えてきました。それが高度成長期に入り、プラスチック製品が増えて便利になり竹は失われました。ちょうど、その頃、管理しなくなった真竹もほとんど枯れて暮らしに活かしてきた竹は消えていきました。

竹は日本には約600種類のものがあるといいます。有名なものは、とても大きくなる中国から渡来したモウソウチク(孟宗竹)、竹の皮に黒褐色の斑点があるマダケ(真竹・苦竹)、寒い地域でも育つハチク(淡竹)、柔らかく粘り強いメダケ(女竹)、庭で使われるクロチク(黒竹)、棹の下部が七福神の布袋様の腹のように膨れ上がるホテイチク(布袋竹)、四角形の 稈 が特徴的なシホウチク(四方竹)、庭で使われるトウチク(唐竹)、山伏がお茶にするクマザサ(熊笹)、チシマザサ(千島笹)、ミヤコザサ(都笹)、そして私が下駄で使っている天然記念物のトラタケ(虎竹)などがあります。世界には合わせて約1200種類といわれますがそのほとんどが日本にあります。日本は竹のさきわう国です。

その竹が害になるのは、お手入れ不足です。自然と共生し、自然の生産性と循環を守る為に私たちは自然と共生した暮らしが必要でした。現在の自然が害となるのは、自然との共生をやめてしまったからです。あちこちにはソーラーパネルをつくって、自然を破壊していきます。竹が害なのではなく、人の欲望や煩悩が害になっているのです。

神社というのは、本来清浄な場で清々しい空気を纏っている場です。大切な1300年の節目に、みんなで参道を調え、竹に感謝して竹をいただき、故郷をずっと守ってくださってきた神様とご先祖様たちの遺徳にご恩返しをしていきたいと思います。