地域には氏神様というものがあります。そしてそこで一緒に育つ存在が氏子です。幼い時から、お宮参りをして氏神様に成長を見守っていただきました。私も子どもたちが幼い時に、地域の氏神様が祀られている神社が3社ほどあり七五三をはじめ大切な節目にはいつも感謝のご報告と御祈願をしてきました。
振り返って見ると、氏神様はいついかなる時もその土地での繋がりやご縁を見守ってくださり私たちに偉大な恩恵を与えてくださってきました。雨が降り、風が吹き、食べ物をいただき、季節の恵みをいただく。それを創り出している存在とは何か、まさにそれがその土地でありその地域であり、地場そのものです。それを私たちは故郷といい、身土不二ともいいます。
土地との繋がりのことを、地縁といいます。
地縁によって私たちは様々なものと関係を結びます。土地の人間関係もあれば、風景との関係、そしてあらゆる歴史や先人たちとの関係もあります。代々、ずっとその土地に暮らしていけばその土地そのものと一体になっています。つまり風土が私になっているのです。
その風土を善くしたい、その風土に恩返ししたいという気持ちが私がここに徳積財団を設立した理由です。恩徳が循環するように、その地縁に報いていきたい。小さなことではありますが、かつて先人たちがそうであったように自分の暮らす場を調えていくことは仕合せなことです。
故郷がここだから日本のことを考えない、世界のことを思わないのではなくこの土地は日本とつながり世界とつなり地球とつながります。今居る場所を、より善い場所にしていこうとする真心こそ氏子の本心であろうと私は思います。
氏神様と氏子は見守り合うときにこそ成立します。
お互いが見守り合えるように丁寧に関係のお手入れをすることがお祀りであり、お掃除です。かつての人々がそうであったように、私も子どもや子孫のために真心を盡していきたいと思います。
