枇杷の木というものがあります。枇杷の実はよく食べますが、枇杷はその葉にも偉大な薬効があります。現在、足を骨折しているので枇杷の葉を試していますが不思議な効能やその歴史には驚くことばかりです。
そもそも琵琶と人類の関りは、随分むかしになります。インドの仏教経典のひとつ「大般涅槃経」には枇杷の木は「大薬王樹」と記されます。そしてびわの葉は「無憂扇」とも言われ大変優れた薬効があることが記されます。具体的には「大薬王樹、枝、葉、根、茎ともに大薬あり、病者は香をかぎ、手に触れ、舌で舐めて、ことごとく諸苦を治す」とあります。
日本に伝来したのは奈良時代、東大寺で有名な鑑真和尚が日本に伝えています。その当時の病院、施薬院では「びわの葉療法」が行われた記録があります。近代においても金地院という臨済宗の河野大圭禅師が祖先から伝承された方法を完成させて難病に苦しむ20万人以上の人々をこの枇杷を使って救ったといいます。
現代でも、枇杷の葉を使った治療は全国各地の医院や自然療法、民間療法として重宝されているといいます。
具体的な成分を調べると、アミグダリンというもの。これは枇杷の種子や葉に含まれる成分で、古くから鎮咳・去痰作用があります。また咳を鎮め、呼吸を楽にするともいわれます。次にトリテルペン類というもの。これは抗炎症作用や抗酸化作用があるといいます。よく皮膚トラブルや炎症性の症状に利用されています。最後にフラボノイド類です。これは抗酸化作用と体のバランスを整えるといいます。
むかしの知恵、先人が子孫のためにと続けてきたことは色々と試すとその効能に驚きます。ちょうど以前、甦生した古民家和楽には、銀杏の木や枇杷などがあります。他にも柚子やミカン、桃などもありました。
かつて「庭に枇杷(びわ)の木を植えると病人が絶えない」といういわれもあったといいます。これは縁起が悪いのではなく、病気の人たちをたくさん治癒してきたという証です。
寺院と医者が深く愛した枇杷の木は、時代が変わっても人類の偉大なパートナーとして存在してくれています。
引き続き、民間療法や自然療法、自然治癒や未病の知恵を深めて英彦山から発信していきたいと思います。
