伝統のお仕事

昨日は、浮羽の古民家甦生の玄関を新しい店舗のスタッフたちと全員で仕上げました。まず、むかしの石臼を埋め込み、そこに菊炭で綺麗に調えます。そして最後は黒砂と水晶を入れて、イヤシロチの完成です。

みんなで色々な炭を組み合わせて配置していくと、一期一会で唯一無二の模様が浮かび上がってきます。力を合わせて、一緒に取り組むという和合の象徴でもあり、お米を中心に臼や炭など決して切り離すことのできないパートナーとの存在の象徴でもあります。

場づくりも大詰めでいよいよ調ってきましたが、一つ一つの大切な場所に一つ一つの大切な思いが重なるのは喜びに充ちます。

もともとこの石臼も石を切り出し、削り丁寧に職人が仕上げてきたものです。また菊炭も伝統職人がクヌギの木を伐採して丁寧に炭に仕上げてきたものです。伝統の仕事とは、手間暇がかかるもの。

現代のように効率優先で、何でも安価で便利なものが価値のような時代は、わざわざ自分たちでやらなくても業者に頼めばいいという人もたくさんいます。業者の方も、同じようにそれを伝えて仕事を請けていたりします。

しかしそんなことをしていたら、大切な技術や思想、智慧の伝承はできません。本来は、いい仕事だったからこそそれを後世に遺そうとみんなで創意工夫して継承していきました。仕事をする方も、仕事を出す方も、これが後世に遺るかどうか、そして世のため人のためにどうなるかを真摯に思案してと取り組んできました。

それが伝統のお仕事の正体です。

私は運がいいことに、その機会をたくさんいただいてきました。御蔭様で新しい場にもめぐり逢い、新たな志とも和合してきました。

いよいよお披露目ですが、大切な時を刻んでいい場をつくりたいと思います。