昨日は、むかしの五穀田の苗床をみんなでつくりました。帰国してすぐだったからか、田んぼに足を取られてべしゃりとコケてしまい全身が泥だらけになりました。懐かしい田んぼの土の薫り、全身が泥だらけになるのは久しぶりでした。
そもそもこの田んぼの泥は、単なる「土」ではありません。これは水・栄養・微生物が一体となった不思議な存在です。この泥が稲を育てるための環境に最適です、つまりは、いのちを支えるための土台ということです。土台というものは、「水を保持する力」ということでしょう。
水が保持されれば、そこに栄養も一緒に保持できます。その栄養と一緒に微生物が生きる場が産まれます。つまりこの田んぼの泥は、私たちの血液と同じことです。その血液が綺麗であればあるほど、澄んでいればいるほど、調和すればするほど健康になるということです。ここに、肥料や農薬を撒けばどうなるか、想像できると思います。
田んぼが一つの生命体だとしたら、私たちは血液が泥でありその中で子ども、つまりお米が育つということです。またこの泥には浄化作用があります。水中の不純物や有害物質を吸着・分解することで生態系の甦生を促します。
またこの泥には人間本来のバランスを保つ力があるともいいます。泥はミネラルや微生物を含み、皮膚を通じて体に入ります。他にも泥には老廃物を吸着する性質があり、いわゆるデトックス効果や炎症の軽減、血流の改善もできます。私が通う散髪屋さんも泥で洗髪しています。その理由も皮膚の角質除去や毛穴の浄化といった美容的な効果があるからです。
どろんこ療法というものがあります。これは泥が神経や精神を調える療法です。土壌に存在する微生物の一部には脳内の神経伝達に関わり、気分を安定させる働きを持つものがあるといいます。また泥の冷たさ・重さ・柔らかさといった多様な触覚刺激は、副交感神経を優位にし、深いリラックス状態をもたらし心身の緊張も解きほぐす役割も果たすといいます。
保育園ではどろんこ遊びをしていますが、これも免疫・脳・感覚の発達を促し微生物に触れることで免疫機能を高めアレルギーのリスク低減にもつながるともいいます。
田んぼの泥には、人間性回復のヒントがあるように私には感じます。
今年は、みんなで田んぼに入っていきますが泥に学び、泥を遊び、どろまみれになる喜びや豊かさを味わっていきたいと思います。
