ご利益の本質

「利益」という言葉があります。これを辞書をひくと、一般的に事業などをして得るもうけや、経済活動における収益から費用を差し引いた残りのことをいいます。つまり損得でいうところの得をした分です。会社の会計での利益は、売上総利益・営業利益・経常利益・税引前当期純利益・当期純利益の5種類があります。ビジネスで利益というと、数字のことです。利益が少ないとか、利益が大きいとか、利益がないとか、日頃から言葉が飛び交うものです。

それに対して、「ご利益(ごりやく)」という言葉があります。これは同じ漢字を使っていますが、全くその本位は異なります。このご利益は神仏から受けるよい影響や天の助け、お陰様などの恩恵を指します。つまりいのりや願いが叶う、健康が守られる、災難を避けられるなどの幸運や助け、仕合せやご縁に恵まれることです。この言葉は、仏教用語の「利益」に敬意を込めた表現であり、神道においては神々の力が人々に幸福や成功をもたらすといわれます。

この利益とご利益というのは、欲望が関係するようにも思います。利益は損得、ご利益は徳積でもあります。私は徳積循環経済を実践していますからいつもご利益の方に対して誠実に取り組むようにしています。

場を調えるのも、神仏に祈ることも、あるいは損をしてでも子孫のために資金を投入することも、あるいは伝統文化を伝承して永続できるような仕組みをつくるのもご利益のためでもあります。

日本には古来より、障りや祟り、呪いというものがあります。あまりに利益を追いかけすぎて欲を出すと相応の報いというものを受けます。恩恵とこれは表裏一体であり、陰陽などのように常にバランスを保つように機会が訪れます。

それが今なのか、子孫に影響が出るのかは、その時のタイミングやご縁、そして欲の内容にも由るのです。先祖たち、先人たちはそれをよくよく慎み鑑み、余計なことをしないように丁寧に厄を払い清め、そして徳を積みました。

徳はこの利益を欲望にまかせて追いかけることで減っていきます。減っていくからこそ、運も変わります。運がよくなるように減らないように、丁寧にご利益に感謝していくこと。そしてご利益を観ている人は、いつも祈りや感謝を欠かしません。

神社にいくのも、場を調えるのも、そして仏様に拝むのもまたご利益をいただいていることを実感しているからです。

ご利益を生きる人は、欲に負けません。自分の天命やお役目を感じて、日々に自己の誠に精進するのみです。御蔭さまの力をいただき、お助けをいただいていることへの感謝こそ、徳の循環の礎であり未来への偉大な投資になります。

引き続き、目的を忘れずに日々精進していきたいと思います。

いつもありがとうございます。

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