いのちの場

自律神経というものがあります。これは呼吸、心拍、消化、体温調節など、私たちが意識しなくても体の機能を生まれてから死ぬまで休まず調整し続けている神経のことです。この自律神経のバランスが崩れると、全身にさまざまな不調が現れるといわれます。

この自律神経は、交感神経と副交感神経の2つから成り立っていて交感神経は身に危険が及んだときに活動します。副交感神経は、疲弊した身体を回復する働きを持ち、平常時に働いています。この自律神経のバランスが乱れてしまうと、倦怠感・頭痛・めまい・不眠など不調が出ます。気づかないだけで、私たちはずっとこの自律神経が調和を保ちながらすべての活動を根底から支えているということです。

しかし現代の生活は、この自律神経のバランスが崩れやすい環境にあるのはすぐにわかります。過剰な労働時間や食生活の乱れ、ストレス過多に運動不足、自然と離れたことも一因です。

すると病気や疲労感が増えて薬を飲んでしまえば、自律神経自体がコントロールすることができなくなるものです。車でいえば、アクセルを踏むこととブレーキを踏むことは同時に行われます。交感神経は緊張感ですが、副交感神経はリラックスです。集中して何かに没頭するときには、休みが必要です。

例えば、心臓の鼓動や呼吸なども自律神経が調和しています。運動すれば鼓動を早め呼吸を増やします。これは動かすという行為と休めるという行為を調整しているともいえます。

これは自然界の気候などにも似ています。熱くなれば冷やそうとするし、湿度や乾燥などもですが絶妙に自然は調和を司っています。目には見えませんが、地球という自律神経が全体を調和させるために微細にアクセルとブレーキを調和させていくのです。

よくブレーキを踏みながらアクセルは踏めないなどともいわれます。しかし実際には、そんな極端な操作ではなく力を入れながら力まない、心魂を籠めながら気楽でいるかのように全体が快適であるように調えているのです。

ではどのような時が調うのか。

それは日々の暮らし方にでてきます。それが暮らしフルネスです。自然と離れず、徳を積み、静かに内省をして初心を忘れない。具体的には、自然のリズムを持ち、場を調え、小さな暮らしの実践を磨いていくこと・

自律神経が欲望などに巻き込まれて乱れないように、穏やかに静かに自己の心を見つめて場を調えていくこと。そういう日々の小さな暮らしの実践のなかで、何を大切にしていくことが重要なのか、そしてどう生きることが大事なのかを常に確認していくのです。

自律神経の調和は、ゆっくりとじっくりと悠久の時間をかけて取り組むのが一番です。かつての仙人たちはきっと、そのような暮らしの中で調和を心掛けたのではないかと私は思います。

引き続き、子どもたちや子孫のためにもいのちの場をととのえていきたいと思います。

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