夏至祭 ~いのちの養生~

今年も守静坊では、夏至祭を行います。冬の冬至は場の道場で龍王山と八龍権現池を背景に太陽に祈りますが夏の夏至祭は英彦山という極楽浄土のお山から沈む夕陽からの光を神鏡にあててその光でデトックスをするという神事を行っています。

もうこの夏至祭も3年目になりますが、この夏至祭の行事に参加した方々からは寿命が伸びたや健康になった、調和があったと心身に大きな影響があったとお聴きしています。

もともと私たちの身体も宇宙の一部、地球の一部ですからバランスという調和によって支えられています。身体の免疫を観ても、交感神経や副交感神経など絶妙なバランスで私たちの身体を調和させています。これは臓器や循環系も等しく調和によって健康を維持するのです。

この調和は、古来より「陰陽」で見立てて調和の真理を追究してきました。私たちが長寿で幸福であるためには、いのちの養生が必要です。

そのいのちの養生は、この「調和=バランス」に由ります。

この調和やバランスは、現代では浄化やデトックスが特に重要です。それだけ心身に外的ストレスをはじめ毒を浴びる環境が充ちているからです。清浄な場において、浄化に特化した技術や智慧によって心身を調和させていくことは未病のためにも必要なのです。

全国の神社では6月30日に一斉に夏越の祓いを行います。明治政府により新暦の開催になりましたが、本来はこの夏至を中心に行う神事でした。自然は、陰極まって陽になるという摂理は普遍です。その陰陽の変わり目に、私たちはバランスを調えることが重要なのです。

この時季は、気候が一変して暑さや湿気、長雨や台風など大きな変化がはじまります。冬至の時は、冷えが深くその冷えによっていのちは鍛えられもし弱りもします。この時の神事によって私たちのいのちは支えられ甦生します。夏至の時は、熱が深くなり同様にいのちの試練が来ます。

試練を乗り越えるほどに私たちは強く優しくなり人間性が高まります。

夏至祭は、まさにその自然への恩徳への感謝の実践です。またこのもっとも昼の長い力強い太陽の光を鏡を通して味わうことで私たちの身体の細胞深くまでその威徳が充ちていきます。

今回の夏至祭は、土曜日の開催で昨年よりも参加しやすいと思います。

世間の喧騒や多忙さ、欲望の競争を少し休んで心身を安じて深呼吸する機会をつくってみてはいかがですか?暮らしの豊かさは、いのりやいのちと共に生きています。

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